ソニーに学ぶ「画期的な発想」の原点
ワンダーワークス田村新吾氏の講演
先日、SAM( Society of Advenced Management) 名古屋支部の例会で、ゲストスピーカーである、元ソニーでワンダーワークス代表の、田村新吾氏の講話、「平成パラダイムシフトからの飛躍」を聞いた。氏の話は、示唆に富む話ばかりで、全てが参考になり、僕のこれから発信していく、著作物や講演に使わせていただきたいものばかりだった。特に、氏の最も強い分野であるエンジニアリングと製品開発、イノベーション的な発想は非常に勉強になった。
特に、「自然体であれ」ということが、田村氏の話の核をなしていた。
ソニーは画期的な製品を世に出し、人々の生活そのものを提案してきた。その発想の源泉に迫る内容を、田村氏の経験を元にしてはなされていたので、説得力もあり、また実現できる再現性も高い講話だった。
以下、田村氏の講演での気づきをランダムにあげてみる。
- 有名なパラダイムシフトはガリレオの天動説
- ジョブズはエジソンに似ている
- 道徳を外してはいけない〜吉田松陰の教え
- 年齢より年輪
- 「そこにいる」は時間軸を表ししっくりこない「ある」Beがいい
- WinWin自分と相手ではなく、全員が幸せになる
- 全楽〜一円融合:二宮尊徳の教え
- ソニーの設立趣意書にある「理想工場」エンジニアが作りたいものを作る
などなど、ソニー草創期の「アングラの教え」すなわち、会社に関係ないものも認めないが、禁じもしないという、ソニーの社風が、画期的な発想を生みだしていたようだ。
たとえば、中期経営計画にないものがヒット商品になったとのことだったが、それを如実に表わしている。
能で選ぶな、手で選べ、発明は中小企業の特権である、ジョブズを信長型とすれば、井深大氏は武田信玄型、100点を超える300点満点型の教育、組織は不要、プロジェクトマネージャーが必要、音楽や絵画は、小学校で点数をつけるから下手になる、特に「モノと人の心は表裏一体」という点、お客様を大事にせよ、を超えて、「モノそのものがお客様だ」という精神が、ソニーの源だったとのこと。
まさに、その通り。中小企業が、まさに実践すべき点ばかりだ。
今の日本は、失いつつあったモノを逆に取り戻す時期だと痛感している。そのためにも、自然体に回帰すべきなのだ。
■目次
… 1. 特集 「ソニーに学ぶ「画期的な発想」の原点」
… 2. コラム「自分では見つけることができない情報」
… 3. 書評「ザ・プラットフォーム 」
… 4. ワンポイント 時間術「セミナー参加後の懇親会には行くな」
… 5. 著書・イベントのお知らせ
… 6. 編集後記