出る杭がいない? 育てればいいんです!(第39回) 【 真の自立を考えろ 】

 世の中、すべからく役割分担だ。

 同様に、企業や顧客、従業員、サプライヤー、投資家などのステークホルダーによって形成されるビジネス・コミュニティーの活動もまた役割分担によって回っている。つまり、投資家と経営者の間はもちろん、企業と企業(親会社と子会社を含む)、上司と部下の間にも、顧客の役に立つための役割分担がある。

 そして、単純な話だが、投資家はお金を活かすことで顧客の役に立ち、経営者は人を活かすことで顧客の役に立つ。これこそが、投資家と経営者の役割分担である。我々は、このことに準じる経営をすればいい。

 そう最初に私に教えてくれたのは、投資家でありながらも社内では経営者としての姿勢を徹底的に貫いていた、ソニー創始者の井深氏と盛田氏に他ならない。

 今の同社は、事業ユニットの経営の自立を高めようとしているわけであるが、そもそも投資家視点を重視した経営は、投資家から自立した経営ではない。流行りものの経営手法に依存する経営も自立した経営ではない。

 そのことに、今のソニーはどれだけ気付いているのだろうか。