マイフェイバリットディスク 2015年

1)[BD]細田守監督トリロジー Blu-ray BOX

2)[CD]渡辺宙明卒寿記念 CHUMEI 90 SONGS

3)[DVD]大盗賊

4)[DVD]ナショナルキッド

5)[DVD]レインボー戦隊ロビン

6)[BD]光速エスパー Blu-ray Vol.1

7)[BD]マグマ大使」Blu-ray BOX

8)[BD]アンドロメダ…

9)[BD]A KITE/カイト Special Edition ハリウッド実写映画公開記念版

10)[BD]寫眞館 Blu-ray豪華版

600字(16字×37行)

 2015年は細田守監督3年ぶりの新作映画『バケモノの子』が公開。『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』の三部作BD-BOX化は当然として、未収録BGM含めた完全サントラ盤同梱が嬉しかった。『マジンガーZ』の作曲家・渡辺宙明はなんと90歳。卒寿記念で劇伴収録と同じ編成のコンサートが開催され、ベスト盤も発売された。まだ次々に記念盤が出るが、日本のヒーロー映画のハシリ『スーパージャイアンツ』からずっと現役の驚異を噛みしめながら鑑賞する。三船敏郎主演の『大盗賊』を筆頭に東宝の冒険映画が復刻されたのも嬉しい。空中飛行シーンにシビれるTV特撮『ナショナルキッド』や群像ヒーローアニメ『レインボー戦隊ロビン』など60年代タイトルがサルベージのように続々とDVD化中である。中には『光速エスパー』や『マグマ大使』のようにBlu-rayされたがゆえに「ここまで作りもの感が見えていいのか」という場合もあるが、手作りもまた味のうちだ。『アンドロメダ…』はDVD化時、文字がテレタイプ的にインサートされる演出が、各国対応字幕を乗せるため消されていたのに激怒。今回はオリジナルに戻り実にめでたい。『A KITE』は梅津泰臣監督のアニメを原作にした実写映画が公開。それを記念してオリジナル版がBlu-ray化だ。『寫眞館』は、なかむらたかし監督の名作短編がついに商品化。敬愛するアニメクリエイターによる珠玉の作品も楽しめた1年であった。

【2015年12月14日脱稿】初出:「月刊HiVi(ハイヴィ)」2016年2月号(ステレオサウンド刊)