「本当の人脈のつくり方」って? ~人脈を仕事につなげる方法~俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編 Vol.43

「本当の人脈のつくり方」って? 

~人脈を仕事につなげる方法~



 こんばんは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 現在は、便利なコミュニケーションツールとして、すっかり私たちの生活から切り離せないものとなっている携帯電話。しかし、今では「話す」という本来の用途が薄まり、どちらかというと情報端末としての役割の方が大きくなってきているのではないでしょうか?

 楽天リサーチが2015年3月に、インターネット上で全国の20代~60代の男女1000人を対象に行った「携帯電話利用に関する意識調査」によると、携帯電話の用途についてほぼ毎日使われるのは、1位が「インターネット機能を利用した検索、情報入手」52.8%、2位が「キャリアメール」36.6%、3位が「無料のコミュニケーションアプリにおけるメッセージのやり取り」33.1%という結果となりました。

 調査によると、携帯の「通信事業者が提供する通話機能」をもっとも使う頻度が高かったのは60代の方(31.8%)でした20代は24%にとどまっており、代わりに「無料のコミュニケーションアプリ(Viber、LINE、Skype等)での通話機能」の使用頻度がもっとも高いという結果が出ています。やはり若い方を中心に、SNSによるコミュニケーションが主流になりつつある、ということなのでしょう。

 では、そのSNSを使ったコミュニケーションでは、どれくらい深い付き合いができるものなのでしょうか?

 幻冬舎(出版社)を創業した見城徹(けんじょうとおる)さんという、経営者兼名物編集長がいらっしゃいます。この方が「人との交流」に関して、取材に応えたネット記事があります。

幻冬舎社長 大切なのは義理・人情・恩返し

 記事の中で見城さんは、かつてご自身がSNSの運営に携わっていた頃の経験をお話になっています。見城さんはそれまで、スマホもパソコンの操作もよくわからなかったそうですが、ある時、堀江貴文さんと藤田晋さんのたっての頼みで、一時期SNSの運営に参加します。当時は仕事以外の時間をほぼSNSに費やし、すべての書き込みに返答したということですが、真剣に向き合った結果、「SNSでのつながりは錯覚に過ぎない」という感想を述べていらっしゃいます。

 私は仕事柄、どちらかというと若い方との交流も多い方ですので、SNSは重要なコミュニケーションツールだと考えています。社員や仕事の場でも、よくSNSでやりとりします。チャットやメッセージツールを使えば、相手は自分の都合に合わせて内容をチェックできます。メッセージを開いた相手が慌てないように、内容に緊急性を持たせないようにするのはもちろんのことです。

 便利なSNSも、最近はSNSグループからの「名前外し」や「忘れられる権利」など、インターネットならではの問題が表面化しつつあります。容易にアクセスできる代わりに、アクセスしたらしたで「職場の人間関係、学校の人間関係を常に持ち歩かなければいけない」というプレッシャーもあります。時代によって、人との関わり方も変化しつつあるということです。

 人は社会的な生き物です。基本的には、ひとりでは生きられません。だからこそ「他人とどのように付き合っていくのか?」というのが、人にとっての永遠のテーマのひとつであると言えるのではないでしょうか?



【Vol.43『人脈のつくり方』目次】

〔1〕イントロ:「理想の人脈づくり」とはどんな感じ?

〔2〕本文:「本当の人脈のつくり方」って?~人脈を仕事につなげる方法~



1、成功者の「人脈となった」人々

 ◎事例1:ダイエー創業者のかばん持ち

 ◎事例2:『フォーブス』誌で「広い人脈を持つ人物」の栄誉を獲得



2、「人脈」とは何か?

 ◎「人脈をつくる」際の間違ったアプローチ

 ◎「一緒にいる時間」にいかに価値を持たせるか?



3、「人脈」に関する2つの大きな勘違い

 ◎勘違いその1:人脈とは「自分にとって便利な人」のことではない

 ◎勘違いその2:お金を支払うだけでは人脈になれない



4、人脈づくりのワン・ツー・スリー

 ◎なぜ、自分は「人脈になれない」のか?

 ◎人脈のサードステップ以降は「自分次第」



5、「人脈」を活用するために必要なこと

 ◎どうしたら「相手の記憶」に残るのか?

 ◎人脈をお金に換える方法



6、人脈をつくる方法~実例集~

 ◎事例1:相手の望みを「増幅する」

 ◎事例2:忙しい相手に喜んで付き合ってもらう



7、「半か丁か」の世界とは「さよなら」しよう



★本日のワンポイントアドバイス☆★

 相手と人脈を築くまでの4段階

〔3〕次回予告(予定):「部下の気持ちがわからない」あなたへ~これだけは押さえておきたい新人マネジメント~

〔4〕インフォメーション:「電話コンサル受講者 募集!」~ご自身でポートフォリオをつくってみませんか?~

〔5〕今週のQ&Aコーナー: FXで稼ぎたい場合に、事業用ローンが使えるか?

〔6〕ニュースのビジネス的着眼点:「全員に金を配る」という社会実験は成功するのか?

〔7〕編集後記: 進む「二極化」の影響が、こんなところにも!



◆〔1〕イントロ:

「理想の人脈づくり」とはどんな感じ?

 仕事をする際においても、人間関係は非常に重要な要素です。むしろ仕事とは、人との関係性がすべての源になっていると言っても過言ではありません。相手との間に信頼関係を築くことができれば、仕事もスムーズにいくのは間違いありません。

 人間関係でよく聞かれるのが、「人脈」という言葉です。先ほどの見城さんの記事の中にも人脈という言葉が出てきていましたが、人間関係を計るひとつのバロメーターと言ってもいいかもしれません。多くの人が、良縁を求めているのではないかと思います。

 良縁とは、たとえば以下のようなお話です。

 アメリカに、広い人脈を持っていることで有名な、あるコンサルタントがいました。ある時、そのコンサルタントがホテルで友人に会うと、友人はその場で、そのホテルの支配人を紹介しました。友人は「2人とも多くの人脈を持っているし、きっと意気投合するに違いない」と思っての計らいでした。

 友人が思った通り、コンサルタントと支配人は瞬く間に意気投合。ともに顔が広いことを知った2人は、お互いの友人を招待するパーティーを費用折半で開催することをその場で決定。後日、実際にこのパーティーは行われ、これをきっかけにいくつかの新規プロジェクトも生まれました。

 おそらく、人々が求めている人脈とは、このような有益なものでしょう。しかしこうした人脈を築くためには、ある条件があります。それは、まずはあなたが「相手に利益をもたらせる存在でなければならない」ということです。

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