HIDEMISUGINO美術館12~アブリコロマラン(山本益博)

HIDEMISUGINO美術館12;アブリコロマラン

今から20年ほど前の7月、フィレンツェ近郊カンデリにあるヴィラ・コーラという由緒あるホテルに泊まり、朝食をとったとき、果物駕籠に香り立つあんずがあったので、それを戴きました。手の取ると妖艶に匂いたち、食べると甘酸っぱくて味わいが濃く、20年たった今でも忘れることのできない味です。HIDEMISUGINOの「アブリコロマラン」を一口いただいたとき、蘇ってきたのが、7月のイタリアでいただいた鮮烈なあんずでした。

お菓子ではあんずはソースとして使われる場合が多いのですが、「アブリコロマラン」はあんずの魅力を引き出した傑作です。あんずのことをフランス語ではアブリコ、真夏にふさわしい、ひんやりとしたお菓子です。

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