子どもの金銭教育
・「これにしておきなさい」と親が決めるのをやめる
稼ぐ能力をつけるには、自分で「これをやる、これはやらない」という決断や、お金にからむ判断を経験する必要があります。
その第一歩として、子どもの買い物に親が介入するのをやめ、子の判断に任せることです。
おもちゃや洋服、レストランでのメニュー選び、果ては学校の用品まで、親が先回りして買い与えたり、「これにしておきなさい」と指図すれば、子は自分で決める必要がなくなります。それでは考えなくなり、モノの価値を推し量る判断軸が養われない。
あるいは全部親が決めて自分の意見が受け入れられないと、自分の判断は価値がないと自己肯定感が下がってしまうこともあります。
必要以上に親がコントロールしようとする、レールを敷こうとするのは、子ども自身の考える機会を奪ってしまいかねない。
子どもには子どもの好みがあるので、親の価値観を押し付けすぎないことです。
何かを買うときは、「どれがいい?」「自分で選びなさい」と導く。そして、「どうしてそれがいいと思ったの?」と聞いてみましょう。
これは無駄遣いについても同じく、親が「無駄遣いはやめなさい」と制限したり、「あんな無駄なものを買って」と言わないことです。
親にとっては無駄でも、子どもにとっては無我夢中になれるもので、創造力や集中力が育まれるものだったりすることもある。
あるいは繰り返しになりますが、子どもも無駄だと思えば自分で痛みを感じるし後悔もする。
子どもが決めて自分で使ってこそ、「これは無駄だった」と反省したり「あといくらぐらい使えるな」と計算したり、そうやって次の買い物に活かすものです。
もしかしたら財布を落として失くすこともあるかもしれません。それだって子どもながらにショックを受けます。
なのに塩を塗り込むようにただ叱ってば、子どもも落ち込んでしまうでしょう。
だから叱るよりも、「そっかあ、悲しいよね。じゃあ次からどうしたらいいと思う?」と促してあげましょう。そうやって失敗から立ち直る経験も貴重です。