食べるにも技術がいる 料理展望11 (山本益博)

「食べるにも技術がいる」

美味しい料理を作るのに技術がいるように、その料理を美味しく味わうには、やはり技術がいる。これを「食べる技術」ないしは「食べ手のレシピ」と呼ぶ。誰も言いだす人がいないので、わたしが考えた造語である。

現代の食いしん坊は、新しい店の情報にはことさら敏感だが、食べ方にはとても無頓着といってよい。すしの食べ方ひとつ知らない。いや、知るとか知らない前に、自分勝手な食べ方をする。

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