【あなたは大丈夫？――②　睡眠6時間未満でウツ？】

働き方改革の最大のテーマ「残業上限」に関する攻防が続いていますが、「ちょっと待った！　そこじゃないから！」ってことを取り上げます。

インターバル規制に関してです。

いくつかの記事で「長時間労働是正のために、インタバール規制が必要」といった内容のものや、「インターバル規制を取り入れても、長時間労働の削減にならず」といったものが散見されています。

しかもこれらを“識者”や“専門家”とされる人が書いているのですが、「インターバル規制」は、長時間労働を是正するための規制ではありません。

正確な知識のないままに、言葉だけが一人歩きしていて少々驚いております。

そもそも「長時間労働是正」の目的は、「働く人の健康」を守るためです。

長時間労働は「仕事時間の増加」と「仕事以外の時間の減少」をもたらします。

前者は「仕事の負荷を増加」させ、後者は「疲労回復の時間を減少」させる。

そして、この2つの要因が健康問題を引き起こし、脳や心臓疾患のリスクや、精神障害や過労自殺のリスクを高めます。

特に脳と心臓疾患のリスクは、長時間労働と短い睡眠時間の両方との、強い関連性が認められています。

その境界線となるのが……