分別しても焼却されている!?~武田邦彦集中講座『分別は役に立つのか?(5)』



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◆我々がもし、分別やリサイクルをしなければどうなるのか?

これまで4回にわたり個別の分別やリサイクルが資源を浪費すること、また、「主婦と老人は暇だから分別でもさせておけば良い」という奇妙な論理を展開する東大教授のことを書きましたが、多くの分別やリサイクルはすればするほど環境を汚し、資源を浪費することになります。

それではもし「分別やリサイクルをしなければどうなるか」について、整理をしてみましょう。

まず、リサイクルを法制化する時に言われたことは、「このまま使い捨てていたら廃棄物貯蔵庫がなくなる」ということ、「焼却炉からダイオキシンがでる」という二つでした。

まず「廃棄物貯蔵所が8年で満杯になる」というのは全くの間違いで、当時、著者が計算したところ、すでに2000年時点で存在する廃棄物貯蔵所と計画中のものを含めると、あと150年は大丈夫でした。メディアが伝えた8年と根拠をもった数字で著者が計算した150年とあまりにも開きがあるのですが、それは「ゴミをそのまま貯蔵所に捨てる」という非現実的な仮定をしたメディアなどが伝えた数字と、焼却してから埋めるという現実的な計算をした著者との違いでした。

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