私のブランド力が低下した要因~午堂登紀雄の「フリーキャピタリスト入門」

■老後対策はほぼ完成

先週のメルマガで、「仕事をしなくても生活できるとはいえ、それはとりあえず最低限の生活はできるという意味で、まだまだ盤石とはいえない。」と書きました。

ただ詳細に計算してみると、老後の財政基盤という意味ではひととおりの基礎固めはできていました。現役時代は盤石とはいえないだけでした。

まず不労所得という点に関して。

私の投資家としてのスタートは不動産であり、初期にはおよそ月100万円近くの不動産収入があったのですが、今は激減しています。

というのもこの数年、築年数の古い区分マンションから売却を進めているためで、家賃収入は手取りで月3万円程度まで減ってしまっていました。

しかし今年、自宅兼賃貸マンションの金利が下がったおかげで、月10万円まで回復しました。年額120万円ですが、固定資産税が40万円ほどかかるので純粋な手取りは80万円。

太陽光発電所を個人法人で4件取得し、手取りは年額で合計150万円ほど。これはほとんどローンを組んでいるためで、総額7,000万円を借り、自己資金は約600万円。(自己資金に対する投資利回りで計算すると、年利25%)

今年は新刊が比較的よく売れたため、それを使ってFXに潤沢に資金を投じることができ、スワップ収入が(金利が変わらなければ)年約670万円。

ここまでで年間900万円ですが、何もしなくても入ってくる、ほぼ完全なる不労所得です。

ただし、不動産は賃料やローン金利、太陽光も天候とローン金利、FXも金利や為替レートによって変動するため、この金額がずっと保証されるわけではありません。

一方で、節税と貯蓄を両立できる保険を増やしました。

これまで個人で夫婦ともに小規模企業共済と貯蓄型の生命保険・医療保険・個人年金に加入し、法人でも確定拠出年金とセーフティネット共済に加入していました。

加えて個人でもセーフティネット共済に加入し、おつきあいではありますが、銀行との関係強化のために追加で個人年金に加入。

このままの掛け金が維持できればという前提付きですが、個人法人合わせて私が60歳になったときは、合計で6,000万円の保険金、その10年後、妻が60歳になったらプラス4,000万円、合計約1億円の保険金が積みあがる予定です。

なお、生命生命・医療・年金は、60歳満期、65歳満期、70歳満期と、5年ごとにずらして満期を迎えるようにしています。(妻も同じ)

そしてこれらは所得控除となって節税に貢献してくれる商品で、個人の所得税率が10%であれば、住民税10%と合わせて20%の利回り。(生命・医療・年金は控除の上限があるため実質的には6~7%くらい)

法人の実効税率を30%とすると、確定拠出年金とセーフティネット共済は掛け金を全額経費にできるので、利回りは30%になります。

節税商品は金利や為替レート、景気動向といった外部要因には左右されない運用です。

投資信託などで運用するより、まずこちらを優先させたほうが確実性が高いと考えています。

また、60歳を迎えるころには太陽光のローンが終わります。パネルの劣化によって発電量は下がり、おそらく現行の8割くらいになると思われますが、60歳から65歳では、年間約500万円の売電収入になる見込みです。

65歳になると都心の一等地にある区分マンション(子供たちが巣立ったら夫婦で住もうと思っている物件です)のローンが終わり、こちらも賃料の下落はあれど、年間200万円ほどにはなるのではないか。

80歳になったら賃貸併用の自宅のローンが終わりますが、市況を見ながら持ち続けるか売却するか決めようと思っています。(80歳でそんなエネルギーが残っているのでしょうか・苦笑)

仮に1部屋の家賃を4万円に下げても、6部屋で月24万円+自宅部分が6万円ほどで合計30万円は魅力です。

ただし35年後というと人口の減少が大きく進む見込みで、賃貸が付くかどうか不透明です。空室が増えていくようであれば売却。土地値の4,000万円くらいで売れれば御の字。

ビジネスに関しては何もできなかった2017年とはいえ、老後資金の対策という意味ではできることはほぼ手を付けられた1年間だったように思います。

そういえば子どもたちが巣立つのは私が70歳になるころです(汗)。ただ、今から25年後というと、前述の都心の物件は築50年になるので、そろそろ建て替えが見えてくるころ。資材価格の市況によって変わりますが、建て替えにはおそらく2,000万円くらいの拠出が必要になるかもしれません。

あとは保険関係の掛け金を維持できるかどうかですが、それは事業にかかっています。

そんな折、私が注目している起業家の一人、イーロン・マスク氏率いるテスラモーターズで4年間働いていたという日本人起業家の取材記事をネットで読みました。

そこで書かれていたことのひとつに「危機感は作らなければならない」という発言。

自分に対して危機感を作るにはどういう仕掛けが必要か。今年も残すところあと1か月、じっくり考えてみます。

そして来年1月2日発行のメルマガで、2018年の計画を発表したいと思います。

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