◆着色されたプラスチックのリサイクルはまったくの無意味である
先回から分別やリサイクルの問題を考えるシリーズを始めました。
まず「食品リサイクル」というのは購入した食材の90%を捨てるというような特殊な場合を除いて成立しないこと、さらに「食品を食品として利用する」ことはできず、食品より遙かに資源の価値が低い堆肥やミネラルの利用に限定されるので、「あまった食糧を全部利用しても1%もリサイクルできない」ということを説明しました。
今回はレジ袋、ペットボトル、包装資材、容器、雑貨などに使用されるプラスチックのリサイクルを整理したいと思います。
プラスチックは日本で年間1500万トンほど生産される主要な材料の一つですが、アルミ、鉄などの金属材料に比較して2つの大きな特徴があります。その一つが「種類が多い」ということで、金属では材料に共通の番号がつきますが、プラスチックはあまりにその種類が多く、さらに金属と違い「色を変えることができない」という制限があります。また、多い種類のプラスチックを機械的に(手で分けるとか、一定のプラスチックなら精密な機械的に)分けることができますが、化学反応では分けることができないという制限もあります。
もう一つの大きな制限は、「使うと劣化して元に戻らない」という問題です。