出る杭がいない? 育てればいいんです!(第5回) 【 「出る杭」はイノベーター 】

 ところで、気付いている者は少ないが、「常識」というものには「部分最適」に基づくものが多い。このことは、「我が社の常識」、「業界の常識」、「日本の常識」のように、「常識」には、例外なくと言ってもいいほど「○○の」という「範囲(集団)を限定」する言葉が付くことからもうかがえる。「○○の」が付かない、ただの「常識」は、まずない。

 そして、「全体最適」を重んじるということは、裏を返せば「部分最適」を軽んじるということだ。だから、「全体最適」を重んじる「T字型人間」は、常識を疑い、故にしばしば常識破りの変化、すなわち、イノベーション(Innovation:革新)を起こすことになる。

 対して、「部分最適」を重んじる「I字型人間」は、常識を疑わず、故に常識破りの変化を起こさない。国民ではなく省庁のために働く中央官僚のような、いわゆる「優等生」がそうであるように、である。

 つまり、「出る杭」はイノベーター(Innovator:革新者)でもあるということだ。このことに、世の中はもっともっと注目すべきだと思う。そういう意味では、既述の総務省「変な人プロジェクト」が「異能(Inno)vation」プログラムという呼称の活動を行っているのは、評価できる。どうやら中央官僚も「優等生」だけではないらしい。

 なお、「イノベーション」という言葉は、極めて曖昧なものだ。そのため、世間は「改善」レベルの現象も「イノベーション」とみなしがちであり、その分、「改善」レベルを超えた「イノベーション」を起こせなくなっている。

 そこで、私は「イノベーション」を「常識破りの変化」と定義するようになった。これでも曖昧さは排除し切れていないが、「常識破りの変化」なら、少なくとも「改善」と混同されることはないだろう。

 また、「常識破りの変化」とは、皆が持っていない考えがもたらすものである。だから、皆が持っていないアイデアが「常識破りの変化」をもたらすことはよく知られるが、アイデアだけが「常識破りの変化」をもたらすわけではない。皆が持っていない概念と、それを生む考え、それから生まれる考えも「常識破りの変化」をもたらすことを指摘しておく。

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