マイフェイバリットディスク 2013年

1)[CD]サザエさん音楽大全

2)[BD]ウルトラマン Blu-ray BOX I

3)[BD]This Is Cinerama(海外盤)

4)[BD]言の葉の庭

5)[CD]さよならジュピター オリジナル・サウンドトラック

6)[BD]パラノーマン ブライス・ホローの謎

7)[BD]サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへ

8)[BD]わが青春のアルカディア

9)[BD]宇宙空母ギャラクティカ(劇場版1978年)

10)[BD]青の祓魔師 劇場版

 今年は『鉄腕アトム』から50周年で、『サザエさん』もセル制作を終えてデジタル化すると同時に念願の音楽集がCD化。同時収録の効果音を44年間作り続けた音響効果マン柏原満氏がメディア芸術祭で功労賞を受賞と、節目感あふれる年だった。そんな年は温故知新だ。『宇宙空母ギャラクティカ』は重低音のセンサラウンド収録、『This Is Cinerama』は当時の湾曲画面とカーテンまで再現、『パラノーマン』は3Dプリンタ出力モデルを人形アニメとして撮ったパペトゥーンの進化形。銀色の再現度が生々しい『ウルトラマン』ともども、かつて存在した未来への意欲と情熱の再現が嬉しい。『わが青春のアルカディア』では映像特典『宇宙海賊キャプテンハーロック(東映まんがまつり版)』の作画と美術の美麗さに涙する。『言の葉の庭』『青の祓魔師』も美術志向の究極である。そしてデジタルへの転換期を総括した『サイド・バイ・サイド』がトドメという選出となった。

【2013年12月11日脱稿】初出:「月刊HiVi(ハイヴィ)」2014年2月号(ステレオサウンド刊)