【ラーメン官僚かずあっきぃの麺遊記】自家製麺中華そば多繋

自家製麺中華そば多繋(たけい)@上野にて、醤油そば並&肉入りらー油飯。

本年4月5日にオープンした新店。具体的には、『麺巧潮』の姉妹店『Ramen&Bistro ushio ueno east』の店長が晴れて独立を果たし、これまで使っていた物件を引き続き活用する形で、開業に至ったとの経緯。

この方法は、上手く実現すれば、営業する側にとって相当な負担の軽減に資するのではないかと思う。

営業するための物件を探す必要がない上に、物件が勝手を知ったものである点は、大きなアドバンテージだ。

昼の部開始早々に入店し、「醤油そば並」と、サイドメニューとして「肉入りらー油飯」を注文。

店主のオペレーションは実にスムーズで、かつ、動きも道理にかなったもの。

メニューが卓上に供された瞬間から「期待できる」と直感できる1杯は、その直感どおり、素晴らしい出来映えである場合が多い。

こちらもその例に漏れず、スープをひと口啜った時点で、「これは美味い、美味過ぎる!」と快哉を叫びたくなってしまうほどハイレベル。

節の枯れた和風味を過不足なく表現したスープは、豚等の動物系出汁が土台となり、一気に食べさせる牽引力を保持。

上質な甘みに味の土台の一部を請け負わせるなど、味の組み立て方も非常に巧い。

カエシの主張も過不足なく絶妙であり、おそらく、作り手のセンスの良さも、味づくりに相当寄与しているものと思われる。

このスープに合わせる麺は、パツンとした食感が印象深いストレート。

総じて、派手さこそあまり感じないものの、オーソドックスな見た目とは裏腹に、非常に出来が良い1杯。

サイドメニューの「肉入りらー油飯」 も激ウマであり、あっと言う間に共に完食。

現状、上野界隈では図抜けた実力を誇る1軒であり、この店が同エリアのラーメンシーンをけん引するようになるのも、そう遠い未来の話ではないと思う。

文句なしにオススメできる1軒だ。