出来事をどう解釈するか 『熱血!中村修二ゼミナール』夢のみつけ方(第14回)





悲観と楽観(その4)

何か悪いことが起きるんじゃないかと心に思うだけで不幸になる。不吉な言葉を口にすると事故が起きる、と言われますが本当ですか。些細なミスから試合の流れがガラッと変わってしまうのはなぜですか。(中3・男子)

夢と壁(その1)

諺や古くからの言い伝え、ジンクス、文学的な表現というのは不思議なものです。

例えば、「頭に血がのぼって錯乱状態になる」とは、感情を司る側坐核の血流量が異常になったために思考を司る前頭前野の機能が低下、収束できなくなった状態です。

また、「ショックで頭が真っ白になる」も、考える意欲を失ったために思考を司る前頭前野の血流が低下、思考機能が停止した状態です。

人間は確かに進化の過程で、体力的に劣っていたため、恐竜や大型獣から身を守るためにまず危険を察知する扁桃体の働きが発達しました。でも、その体力的なハンディキャップを補うために徐々に大脳皮質を発達させて来たのです。記憶力や思考力、想像力を発達させることによって生きながらえ、どんな動物にも負けない存在になったのです。

生まれてすぐに歩き始める草食動物や、3か月後には自分で餌を獲ることを覚える肉食獣、1年後には親となって子を産み育てる鳥類に比べて人間の赤ちゃんは何と無能なことでしょう。人間は親に守られ長い時間をかけて新脳を鍛えるのです。だから、考え学習することは人間が生き延びる唯一の手段なのです。考えることを怠ることは人間の特権を放棄していること、考えないことは人間失格なのです。

もし、ろくに考えないでも生きていられると言う人がいたら、それは誰か他の人が必死で考えてくれているから生きていられるのだと思って下さい。パスカルの言うように、「人間はひとくきの葦に過ぎない。自然の中で最も弱いものである。だが、それは考える葦である」なのです。

そして人間は、本来は考えることが好きなはずなんです。それを嫌いにしたのは、個人の自由な発想を軽視し、決められた通りに素直に暗記する生徒を評価する教育のせいだと思います。その辺のことは第6講で改めてお話するとして、ここでは悲観的な考えや心配性(しょう)、消極的で引き籠り、ストレス、うつ病などの悩みに対して、どうすれば積極的で前向きな考え方に変えられるかを教えましょう。

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