出る杭がいない? 育てればいいんです!(第16回) 【 「価値」とは何か 】

 受講生は、価値、ビジネス、企業とは何かなどを考えることを通して、厳密に考えなくても、社会的に、我々はWhatをちゃんと知らないことにも気付く。これが、商品価値のWhereさえもちゃんと知らないという気付きとあいまって、厳密に考えればWhatをちゃんと知らないことに気付くことで始まった頭の中のS&Bを加速する。

 ここで、「価値」とは何かだけは、見てしまおう。ただし、話がややこしくなるので、空想の価値は除外する。

 これまで2000年以上の長きにわたってとられてきたアプローチは、価値という「感じる」ものの内容に着目して価値とは何かを解き明かそうとするものだ。しかし、既に見たように、価値とは何かを解き明かすには、価値の普遍的な特徴を特定しなければならない。そして、価値という「感じる」ものは、人や状況によって異なる上に曖昧でもあり、とてもじゃないが、価値の普遍的な特徴、すなわち価値全てに共通するものなど特定できそうもない。

 そこで、価値の内容という「内的」なものではなく、価値とそれを感じさせるものとの関係という「外的」なものに着目して価値の普遍的な特徴を特定するというアプローチをとると、単純に次のような結論を得ることができる。

 認識していない事物に価値を感じることはないから、価値は、精神の内部で認識が感じさせるものである。また、「認識すれば」という前置きは必要だが、しばしば「万物に価値がある」とされるように、全ての認識は価値を感じさせると考えられる。

 従って、商品価値も含め、価値とは「精神内部の、事物についての認識が持つ作用(影響、働きでもよい)」である。

 なお、価値は、感情という反応を引き起こし、感情には、喜怒哀楽で言えば喜と楽に相当するプラスの感情と、怒と哀に相当するマイナスの感情がある。よって、価値にはプラスの価値とマイナスの価値がある。

 一般的には、プラスの価値のみを価値と呼ぶが、同じ事物に対する感情が人や状況によってプラスだったりマイナスだったりする以上、プラスの感情を引き起こすものもマイナスの感情を引き起こすものも同じく価値と呼ぶほうが自然である。

 では、世の中で、事物にあると考えられている価値とは、一体、何なのか。ここでは、そこまで見ることはしないけれど、「出る杭研修」では、精神の内部にある価値、すなわち本来の価値の本質と整合させつつ、そのことにも結論を出す。また、その結論に準じて、世の中で商品にあると考えられている商品価値、そして商品とは何かを考える。

 だから、研修後に、価値や商品価値、商品についての理解で世の中とのギャップに悩むことになるのではとの心配は、無用である。

 ちなみに、価値とは認識が持つ作用、すなわち認識からの作用であるなら、何への作用なのかが気になるところだが、それは分からない。と言うよりも、そもそも世に中には、価値とは作用であるとの考え方がなかったせいなのだろう、価値という作用の対象である事物を表す概念がない。

 そこで、「出る杭研修」の受講生から、価値という作用の対象である事物を「心核(しんかく)」と呼ぼうという提案が出ていることを紹介しておきたい。価値という作用を受けて感情という我々のあらゆる行動に関わる反応を起こすものに相応しい名前だと思う。

 今の日本、いや世界で使われる概念の殆どは欧米発のものだ。その中で、これは、人類社会にとって極めて重要な新概念を日本から発するということである。世界に広まって欲しい。



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