「大副業時代のマネタイズ」(下)
~会社のブランドなしに自分で稼ぐ能力の磨き方~
こんばんは。俣野成敏です。
かつて、世界的な経営学者のP・F・ドラッカー博士は、「企業のやるべきことは、基本的に2つしかない」としてこのように述べています。
「企業は二つの、ただ二つだけの企業家的な機能をもつ。それがマーケティングとイノベーションである」(P・F・ドラッカー『マネジメント』)
ドラッカー博士によると、マーケティングは少なくとも1850年のアメリカですでに行われており、その方法としてマーケットリサーチ、市場シェア、価格政策、サービス営業マン、アフターケア、割賦販売などが行われていたと言います。しかし実際にその手法が世間一般に広まったのは、それから50年以上も経ってからのことでした。
【Vol.67『マネタイズ(下)』目次】
〔1〕イントロ: 結局のところ、マネタイズって何?
〔2〕本文:「大副業時代のマネタイズ」(下)〜会社のブランドなしに自分で稼ぐ能力の磨き方〜
1、ビジネスセンスを磨く方法
◎ビジネスセンスとは才能なのか?
◎世間の流行に敏感になるには
2、他人はどのようにしてビジネスを構築しているのか?
◎マーケティングを身につけビジネスを行なっている事例:Mさんの場合
◎自らの専門技術を商品化している事例:Hさんの場合
3、商売とは「自分の顧客に未来を見せること」
★本日のワンポイントアドバイス☆★
☆今週の宿題★☆
マネタイズの一歩を踏み出してみよう
〔3〕次回予告(予定):「生前贈与に向き合う時代がやってきた!」(上)〜もしもの時に慌てないための相続税対策とは〜
〔4〕ニュースのビジネス的着眼点:「仮想通貨市場が大暴落!」の原因とは?
〔5〕編集後記: マネースクール「アフィリエイトビジネスメンバー」発足!
〔6〕今後の特集スケジュール: 2017年9月〜10月予定
◆〔1〕イントロ:
結局のところ、マネタイズって何?
マネタイズという言葉は、2000年代に入ってから使われるようになった新しい言葉です。マーケティングが需要を見つけ、顧客を育てることを目的に行われる一方、マネタイズとはマーケティングによって選定した自分の顧客に対して行われる、現実的なアプローチのことを指します。
先のドラッカー博士は、「そもそも企業が存在する目的は、たった1つしかない」と言っています。それが「顧客の創造」です。
かつて、アップルのスティーブ・ジョブズ氏はこう述べています。「多くの場合、人は形にして見せてもらうまで、自分は何が欲しいのかわからないものだ」と。たとえばスマートフォンが世の中に存在していなかった頃、人々は「スマートフォンが欲しい」と思うことはできませんでした。アップルがアイフォンを発売し、目の前にそれを差し出したことによって、初めて「欲しい」と思ったワケです。これが「顧客の創造」です。
私は、マネタイズとはとどのつまり、「正しいルーティンワークをつくること」だと考えています。つまり顧客に価値を提供し、お金を頂戴するまでの一連の流れをパターン化する、ということです。人によってはマネタイズと聞くと「一攫千金」とか「お金がたくさん儲かる」といったイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、実際は地道な作業の繰り返しです。
正しいルーティンをつくるコツは、「ずっとやり続けられることをする」ということです。仮に「やってみたけれど10日しか続かなかった」というのであれば、そこには自分の才能はない、と思ったほうがいいのかもしれません。ルーティンですから、ワーク自体は難しいことではありません。むしろ、誰でもできることです。けれどその誰でもできることを、「どこまで人がやらないレベルまでやり続けられるのか?」ということが大切になってきます。