「HIDEMI SUGINO美術館」その16~ポワリエ(山本益博)

HIDEMISUGINO美術館16;ポワリエ

洋梨と栗という秋ならではの果物の組み合わせ。洋梨の品種といえば「ラ・フランス」「レクチュ」がよく知られています。いまから40年も前、フランスのリヨン近郊で、洋梨の樹になる熟した実にガラスの瓶が被せてある光景を見ました。それが「ポワール・ウィリアム」という洋梨のリキュールを作る元の仕掛けだったことが分かり、嬉しくなったことがありました。

栗といえば、フランスでは「マロン」と「シャテニィエ」という二つの言葉がありますが、その違いは、いがの中に一つ大きな栗が入っているのが「マロン」で、二つに分かれて詰まっているのが「シャテニィエ」だと、フランス料理のジョエル・ロブションさんに教わりました。

この二つの秋の実りが精妙に組み合わされたお菓子が「ポワリエ」。軽い洋梨のムースと肌理の細かな栗のムースが口の中で溶け合う時間を楽しみます。

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