HIDEMISUGINO美術館11~エベレスト(山本益博)

HIDEMISUGINO美術館11;エベレスト

チーズを使っていながら、チーズが苦手な方にも受けそうな気配を漂わすお菓子です。私が初めてチーズを食べたのは、小学生の時分、神宮球場に国鉄対巨人の試合を外野席で見に行った時でした。売店で買ってきてもらったサンドイッチを食べた途端、口から手に戻し、こう叫びました。「石鹸が入ってる!」。プロセスチーズを石鹸と間違えたのですね。もう半世紀以上前の話ですが、たった50年でフランスのチーズにすっかりなじんでいるのですから、何とも不思議です。いま、この「エベレスト」がチーズ初体験の方が羨ましい。

その生チーズと赤い果実の酸味との相性が抜群です。両者を取り持っているのが生クリームで、ヒマラヤ山脈「エベレスト」の命名は、ひょっとすると、ヨーロッパ・アルプス山脈「モンブラン」の銘品に対抗しているのではないかしらん。

記事の新規購入は2023/03をもって終了しました