「働く人の税金対策」(上)~サラリーマンが節税できる道はあるのか?~俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編 Vol.62

「働く人の税金対策」(上)

~サラリーマンが節税できる道はあるのか?~

 こんばんは。俣野成敏です。

 おそらくこのメルマガをご覧のほとんどの方が、日本にお住まいのことと思います。現在、日本の統治の基本となっているのが、ご存じ日本国憲法です。日本国憲法と聞くと、「自由・平等・平和」といった言葉を思い出す人も多いのではないでしょうか。

 あなたは、憲法にこのように規定されていることをご存じでしたか?

「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」(第十二条)

 憲法によれば、私たちの自由と権利は「努力して保持しなければならない」のだと言います。それでは、どうやって努力すればいいのでしょうか?それは「義務を果たす」ことによってです。

 憲法では国民の3大義務として「教育」「勤労」「納税」が定められています。国民の権利を規定している日本国憲法・第三章のタイトルも、「国民の権利と義務」となっています。つまり義務を果たすことによって、初めて権利を主張することが可能になる、という意味です。

 しかも、それによって手に入る権利をどれだけ主張するのかは、あなた自身に委ねられています。



【Vol.62『税金対策(上)』目次】

〔1〕イントロ:「税金を払わない生活」とはバラ色なのか?

〔2〕本文:「働く人の税金対策」(上)〜サラリーマンが節税できる道はあるのか?〜

1、副業を取り巻く環境の変化

 ◎「副業禁止に抵触するとクビになる」というのは単なる思い込みか?

 ◎サラリーマンが副業で稼ぐために必要なこととは

2、先に押さえておきたい税金に関する2つのポイント

 ◎税理士って「税金を安くしてくれる人」じゃないの?

 ◎そもそも、節税と脱税の違いとは何なのか?

3、あなたにはこの変化を受けとめる覚悟があるか?

★本日のワンポイントアドバイス☆★

☆今週の宿題★☆

「他人にはできない仕事とは何なのか?」を考えてみよう

〔3〕次回予告(予定):「働く人の税金対策」(中)〜サラリーマンが節税できる道はあるのか?〜

〔4〕今週のQ&Aコーナー:「プレオープン前の仮想通貨を購入すれば儲かります」って本当?

〔5〕ニュースのビジネス的着眼点:「こんな美味しい商売、なかなかやめられませんよ」?!

〔6〕編集後記: 当メルマガが、主要4カテゴリーのすべてで上位にランクイン!

〔7〕今後の特集スケジュール: 2017年8月予定



◆〔1〕イントロ:

「税金を払わない生活」とはバラ色なのか?

 もう10年ほど前の話ですが、『無税入門』という本が世間を賑わせたことがあります。この本の著者・只野範男氏は、コンピュータ保守サービスの会社に勤める1サラリーマンでしたが、35年間、所得税や住民税を一切支払わずに通した、という人です。

 そのトリックとは、趣味で描いていたイラストを事業申告し、損益通算で収支を赤字にして税金還付を受けていた、というものです。この方法は、実際は只野氏が発明したワケではなく、昔から知っている人がひっそりと行ってきたことを公にしたに過ぎませんでした。

 通常、事業申請を行う際には、「行なっていることに事業性があるのかどうか?」が問われます。そもそも、只野氏は「趣味」と言っている時点で事業ではないことになりますが、これが可能だったのはたまたま漏れたのか、または大きな金額ではないために、相手にされていなかったのかはわかりません。

 いずれにしても「副業を事業申請することが節税になる」と世間に広まったことにより、以来、税務署でも警戒するようになりました。只野氏は定年間際になって「逃げ切れる」と思い、この技を披露したワケですが、おそらく書籍で稼いだ印税までは逃れられなかったに違いありません。

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