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相場

今週20日にもトランプ氏が正式にアメリカ大統領に就任するわけですが、彼の保護貿易主義的な色が強く出ています。

先週のデトロイトモーターショーでも、各自動車メーカーの首脳はトランプ氏の批判をかわそうと必死の様相でした。

報道される氏の発言は、もはや脅迫・恐喝、もっと悪く言うと、カツアゲに近い。

大統領が他国の一民間企業の単なる設備投資計画に過度に介入するのは、ちょっとやりすぎな印象です。

企業の戦略を不自然にゆがめ、産業としての成長を阻害するブレーキになりかねないからです。

それに、主要産業を米国内に抱え、他国との貿易が減れば、結局はアメリカ経済の衰退を招くのではないかという懸念もあります。

たとえば人件費の低いメキシコで作り、それを米国に輸入すれば、現在はNAFTAによって関税ゼロですから、米国民は安く自動車が買える。

しかし国内生産なら、車両価格は高くなり、買い控えが起こるかもしれない。

確かに雇用は生まれれば、先行き期待から内需が期待できる。

しかし米国という輸出先があるから世界各国は潤うわけで、それがなくなれば米国の魅力も小さくなる。

過度な保護貿易主義は、長期的にはその国のためにならないような気がします。

そういう意味でも私はTPPには賛成で、日本が世界のお得意様になれば、日本なしでは他国が困るという状態であり、そんな日本にケンカを売る国は減るからです。

まあ、年齢を考えるとトランプ氏の任期は1期だけかもしれないので、そうであればあまり気にすることはないのでしょうが、この4年間はいろんなことが起こりそうです。

特に株式相場や為替相場は彼の発言に一喜一憂しており、読めない展開が続いています。

こういう状況では、よほどおいしい材料がない限りは、やはり静観したいと思います。

これも、収益源を多様化することのひとつのメリットです。

つまり、金融市場ではお休みをしても、不動産やビジネスなど、他のことに意識を集中できるからです。

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