読書のアウトプット/外貨建て個人年金保険は割に合わない?~午堂登紀雄の「フリーキャピタリスト入門」

読書のアウトプット

・書くアウトプット

アウトプットの方法として、「書く」ことはとても有用です。

自分の手でペンを握り、ものを書くということは、発想を「文字や図に変換する」作業が必要であり、かなり頭を酷使する行為です。

それに、書くという手の動きが脳への刺激となって、脳の働きをより活性化させます。さらに、書いたものを視覚で認識することになるので、もっと頭に入ります。

また、文字として残しておけば、あとで何度でも見返し、考え直すことができます。一回本を読んだだけでも、自分が感じたことや考えたことを何度も追体験することができるので、思考を何倍にも深めることができます。

しかし、紙に書くことは意外に面倒くさい。でもその面倒くさいことを続けることが、読書に対する自己関与欲求を強め、後で活用しなきゃというモチベーションにもなります。

この一連の作業は、本の内容を「消化」して「昇華」するのにはとても効果的です。

実際、試験勉強や認知症予防などでもおなじみの方法ですよね。それに、次回に紹介する「話す」アウトプットは相手が必要ですが、「書く」ことは自分一人でいつでもどこでもできます。

・思考ノートの読書術

書く方法論として、私は一冊のノートにまとめる「思考ノート」という方法を提唱しており、その思考ノートを使ったアウトプットの方法についてご紹介します。

1、まずはキーワードを書き出し矢印でつなげる

方法はカンタンです。まずノートの上部に本のタイトルと著者名、日付を入れます。これは後で見返すときの検索性を高めるためです。

そして、本を読みながら心に響いたキーワードを片っ端から拾い上げて、ノートに書いていきます。

ここでのルールは、書いた言葉と言葉は、必ず線や矢印でつないで関連性を持たせる、という点です。

なぜなら、箇条書きだけという書き方だと、後から思考の関係性や連続性をとらえることができず、「はて、なんでこんな言葉を書いたんだっけ?」と思い出せすことができません。

私たちの思考は連続的であったり断片的であったりするので、その発想通りに書いていく、それらをつなげてあげるのが最も自然で、自由な発想を妨げない方法です。

また、文章を書こうとすると、とても時間がかかり大変です。そもそも書くこと自体が面倒くさいですから、そんな方法は続きませんからね。

2、著者の言葉にインスパイアされた発想を書く

ノートには、「これは使える」と思った言葉、「なるほど」と思った情報、「それは違うんじゃないか」と反論したくなった言葉など、とにかく「おっ」と感じたことは、全て書きとめるようにします。

よほど衝撃を受けた言葉以外はほとんど全て忘れ去られますから、まずは忘却から救うという意味があります。

そして、もっと大切なことは、本に書いてあることをそのまま丸写しすることよりも、その瞬間瞬間に、自分自身がどう感じ、何を考え、今日から何をすべきか、という発想を書き残すことです。

他人が発信した情報に対し、刺激を受けて自分が感じた感想、インスパイアされて生まれた思いつきや発想を書きとめることによって、自分オリジナルの発想に転換します。

読書をしている最中には、頭の中でいろいろなことを思いつきます。「自分がこんなシチュエーションに遭遇したら、こうしよう」などと、著者の言葉に反応しますから、「自分はこうしようという決意」も書くのです。

3、あとで見返して書き加えていく

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