【ラーメン官僚かずあっきぃの麺遊記】麺屋中川會

麺屋中川會@住吉にて、醤油そば。

明日3月1日に、元々店舗を構えていた住吉の地で復活を遂げる同店にひと足早く訪問。

まずは一言、これは美味い!

さすがは、中川店主が数ヶ月間、試行錯誤を繰り返して開発にまで漕ぎ着けた1杯だけのことはある。

「この『醤油そば』に『中川會』の未来を託したい」と語る店主の意気込みが、丼の表情からもありありと透けて見える。

登場した「醤油そば」のスープは、国産の丸鶏・鶏ガラ・モミジを10時間掛けて煮込んだ出汁に、ホンビノス貝と昆布から採った出汁が絶妙な塩梅で被さる複層的な味わい。

このスープを陰で支える椎茸のうま味も、過不足のない見事なチューニングに調整されており、まさに非の打ち所のない1杯に仕上がっている。

隠し味は宙を舞う艶やかな薫りが鼻腔をくすぐるフォアグラ。鶏油にフォアグラを織り込むことにより、味覚のみならず嗅覚をも至福の境地に落とし込む仕様。

「これでもまだまだ完成途上。7割程度の出来映えです」と店主は謙遜するが、私から見れば、これはもう凡百の創作ラーメンを遥かに凌駕する領域に到達している。

目指すは、誰もが脱帽する究極の1杯。今後、どんどん進化していくであろう『中川會』の清湯に、しばらくの間は目が離せそうにない。