らーめん佐高@新宿御苑前にて、バターらーめん。
数年ぶり5度目の訪問となる『佐高』。もはや、古豪の貫禄さえ出てきたなあ、というのは言い過ぎか。
店舗の場所は、メトロ丸ノ内線新宿御苑前駅から徒歩4分程度。
装飾を排した建物は世の中に山ほどあるが、特にそう見えるのは、通常であれば扉の前に掲げられる暖簾すらないから、なのかも。
こちらは、入店してすぐにスタッフの女性に注文の品を告げ、代金を支払った後、着席するシステム。
同店の店主は、新宿の実力店『満来』で研鑽を重ねた後、独立。ちなみに屋号は、店主の名前から採ったものだ。
デフォルトの「らーめん」にバターをトッピングした「バターらーめん」を注文。
こちらの「らーめん」に限らず、『満来』系の汁そばには、生卵やバターが尋常ではないほど合う。
味を大きく変えてしまうので、初訪時にはオススメしないが、リピートされる際には是非、試してほしいトッピングだ。
待ち時間3分少々で、注文の品が完成。
スープは、口の中で上品に膨らむ出汁由来のうま味が、食べ手に鮮烈な印象を刻印。このうま味の「質」の差が、『満来』系店舗の序列を決定付けるが、『佐高』のそれは、同系の店舗の中でも最高水準に近い。
特に、もたつくことなく喉元で淡雪のように潔く溶けるサマが、個人的には実に好印象。
もちろん、バターが溶け込んだ中盤以降のスープの味わいも絶佳。形なきバターの存在を色濃く感じさせながらも、地の出汁の魅力が、いささかも損なわれることはない。
このスープに合わせる太麺の茹で加減もパーフェクトのひと言。モッチリとした食感が触覚をも心地良く刺激し、思わず「これは美味い!」と声を出してしまった。
ここまでクオリティが高くて、修業元等とは比較にならないほど安価。
今回も、たっぷりと魅力を堪能させていただきました。ごちそうさまでした!