【ラーメン官僚かずあっきぃの麺遊記】つけ蕎麦尚念

つけ蕎麦尚念@権堂にて、つけ蕎麦竹。

昨年11月に権堂の地にオープン。

以来、数多く存在する「動物系」+「魚介系」つけ麺の中でも群を抜く完成度の高さを武器に、着々と食べ手からの支持を集め、2017年現在、北信で最も旬な超人気店にまで躍進を遂げた。

提供される麺メニューは、潔く「つけ蕎麦」の一種類のみ。

まだ面立ちに若さを感じさせる店主は、都内有数の実力店『道@亀有』で修業を重ね独立した凄腕だ。

トッピングの分量の多寡に応じて「松」「竹」「梅」の3種類の「つけ麺」を用意。今回私は、中間と思われる「竹」を注文。

まずはひと言、これは美味い、美味過ぎる!

超一流のラーメンは、眼の前に現物が登場した瞬間から、その身の丈に応じたオーラを放つが、こちらもその例に漏れず。

戴く前からハイレベルであることが確信できる凄みを身にまとっている。

素材感をパーフェクトに見せ付ける出汁に、甘じょっぱくふくよかなタレがふわりと被さる。鶏豚に蛤、いりこを用いているが、素材の持ち味を作り手が最大限に引き出せなければ、ここまでの領域に到達することはできない。

国産小麦の芳香と蕎麦粉の和味がクロスオーバーする自家製麺も、存在感を堅持しながらつけダレと完璧に調和する空前絶後の傑作。

これは凄い。久方ぶりに同県に誕生した全国レベルの実力店ではないだろうか。

この1軒だけでも構わない。長野に立ち寄られた際には、万難を排して足を運ばれたい。いや、足を運ぶべきだ。