沢尻逃げ恥?いや、逃げ切り作戦は成功するか?

違法薬物で逮捕された沢尻エリカさんですが、保釈後も会見などせず姿を消しました。本人は容疑を認めつつも使用の証拠が見つからないなどよくわからない展開から、この先の芸能活動がどうなるかなど注目を集めています。そしてもう一人、芸能活動の今後がかかっているのが・・・

・木下優樹菜作戦

タピオカ店への恫喝メールで一気に炎上した木下優樹菜さんの事件は、ネット中心に大きく燃え上がり、結果として芸能活動自粛を宣言しました。マスコミが事件の報道をしない中、ネット上はそうした芸能界の忖度も含めて大きな批判となり、徹底無視の姿勢はむしろ炎上の燃料投下になったといえます。

構図はマスコミ対ネットという代理戦争のような展開となりました。無視するご本人やマスコミへの憎悪が、事件の風化どころかネットの記録性・永続性という武器がフル動員され、木下さんのインスタだけでなく、ネットニュースやまとめサイトなどさまざまな機会での大露出となりました。

ネットのない昭和の時代なら成功した無視作戦ですが、現在の環境において無視は不可能となりました。マスコミしか情報発信手段を持たなかった時代とは異なり、今は一個人が誰でも世界に情報発信できます。「逃げるは恥だが役に立つ」というハンガリーのことわざがあり、「自分の戦う場所を選べ」という意味です。キリッ。←当然ガッキーのドラマで得た知識

有利な場所で戦うことを推奨するものとのことですが、どうやら今のところ有利には働いていなそうです。

・沢尻エリカ事件

芸能人の違法薬物犯罪には、従来から厳しい目が向けられてきました。薬物犯罪では初犯だと執行猶予とほぼ自動的に決まるような処罰の甘さ。また犯罪を犯した芸能人が、ファン以外からは「早すぎる」と感じる復帰を果たせることで、反省がないという批判を呼びます。

沢尻さんも、逮捕ニュースの報道時点で早くも復帰についてコメントする芸能人が出るなど、復帰前提のような扱いがこうした批判を強くしたといえるでしょう。さらに複雑なことに、自宅から違法薬物の証拠が出たにもかかわらず、本人の尿検査などが陰性であることなど、二転三転しています。本人の反省文などが出ており、使用ということは間違いなさそうですが、証拠がないことを理由に復帰についての報道は増え気味と感じます。

この先ご本人はどういった展開をするのか、記者会見などすぐに開かずに姿を消したことから、このまま逃げ切り作戦に行くのではという見方は根強くあります。

・逃げ切り作戦成否はぺニオク事件にあり

逃げ切り作戦の先駆者がいます。2012年ごろ起こった「ぺニオク事件」です。実際には落札していないオークションの宣伝に、多数の芸能人が広告として関わった事件です。主催者が逮捕され、広告でウソを述べた芸能人は批判を浴びました。

その中で当時芸能界の第一線で活躍していたグラビアアイドルの方中心に雲隠れした人がおり、謝罪どころか一切の露出をやめ、そのまま芸能界からも存在を消しました。もちろんこのタイミングで結婚や出産などで偶然露出がなくなった方もいるようです。

いずれにしても雲隠れ作戦で批判も浴びることなく存在を消した人たちですが、その後すでに5年以上の年月が経ち、ちらちらとバラエティ番組などで露出を始める人もいる一方、雲隠れ派芸能人で本格的に完全復帰できた人はいないように思います。

つまり雲隠れ作戦は確かに批判からも逃げ切れることができる一方、肝心の芸能界における存在すらも雲に隠れてしまうのです。流れの早い芸能界では、「キャラ」とか「役割」があり、例えばオネエ枠とかハーフ枠、デブ枠といった、代表的にそのカテゴリーを代表するポジションになることで露出もできます。

ところがその座を狙う人は多数いる訳で、1人のタレントの方が消えても、変りはすぐ見つかって、次々その枠は引き継がれていってしまうのです。グラビアアイドルの方も同じで、結局ぺニオク関与の方々がかつていた座には次々新しい芸能人が就任して現在に至っています。

・ユッキーナさんの今後

ママタレ、元ヤン、芸人妻などたくさんの枠を持ち、人気タレントだった木下優樹菜さんですが、芸能活動自粛ということで雲隠れに入ったと思います。会見などせず嵐が収まるのを待つのだろうと思いますが、この結果、存在自体がなくなってしまうかも知れないリスクを背負ったのです。

謝罪会見で袋叩きに会うのは確かに嫌なものでしょう。しかしこの通過儀礼は芸能界での活動継続において一定の意味があるのです。謝罪会見の目的を戦略的に判断して成功させた方もいれば、下手な会見で致命傷を負ってしまった方もいます。

木下さんだけでなく、夫のフジモンさんにも類焼が及びつつあるような環境で、今の作戦が上手く行くのか憂慮します。

※TBSテレビ「土曜☆ブレイク 危険回避バラエティ その手があったか!」2019年12月14日 (土) 14時~。増沢隆太がひな壇芸人、いやひな壇専門家の一人として出演します。ぜひご覧下さい。