【ラーメン官僚かずあっきぃの麺遊記】ヤマシロ

ヤマシロ@磐田にて、叉焼中華そば。

静岡県における、私の大型宿題店のひとつ。

店舗の場所は、JR磐田駅から徒歩で30分強。

公共交通機関+徒歩派の人たちにとっては必ずしも便利な立地とまでは言えないが、実際に歩いてみた感覚から言わせてもらえれば、アクセスが不可能なロケーションでは決してないと思う。

まずは、「駅から徒歩で足を運ぶには遠すぎる」と訪問を諦めていた方々に「少し頑張れば大丈夫」とお伝えしておきたい。

さて、同店の店主は、都内・荻窪のレジェンド『春木屋』の 出身。また、それに加え、高田馬場の実力店『渡なべ』の立ち上げに協力した経験を有する凄腕。

店舗は、個人的な印象では地方の老舗然としており、ラーメン好きなら、遠征時に出逢うと確実に心が高揚しそうな雰囲気。

というわけで、一見すれば、都内での修業経験と無縁であるような感覚を抱かされるが、事実というのは面白いものだ。

訪問時、店内はほぼ満席。

人気メニューである「叉焼中華そば」を注文させていただいた。

メニューの完成を待つこと10分弱。

視界に現れた「叉焼中華そば」は、整然と並んだ肉厚の焼豚が、見惚れてしまうほど美しい。

戴く前からハイレベルであることが確信できるひと品だ。

スープは、煮干しを軸とし、サバ節・昆布等の魚介を絶妙なバランスで折り重ねたもの。煮干しの滋味を過不足なく表現できていることはもちろん、サバの和風味や昆布の膨らみ豊かな甘みも、100%活かし切れている。

このスープに、店に設置された製麺室で作る自家製麺を合わせたのが、同店の中華そばの基本構造。

ひと口スープを啜り、麺をズズっと啜り上げる。

いやあ、これは美味い、美味過ぎる!!

断言して良い。

端的に申し上げて、この1杯。現状、静岡県内でも三の指に入る完成度を誇っている。

さらに特筆すべきは、叉焼のクオリティの高さ。

かじる度に、肉のうま味がジュワッと迸る。叉焼に施されている下味の味付けにもセンスを感じる。

思わず、叉焼を家へと持ち帰り、お酒のアテにしたいという欲求に襲われてしまった。

時間の経過を忘れてしまうほど夢中になって食べ進め、いつの間にか、丼が空っぽに。

うん、これは万難を排してでも足を運ぶ価値がある1軒。

未訪問の方は是非、時間を作って食べに行っていただきたいと思う。文句なしにオススメだ!