【ラーメン官僚かずあっきぃの麺遊記】我的中華そば机上の空論

我的中華そば机上の空論@東十条にて、味玉中華そば。

11月9日にオープンした新店。店舗のロケーションは、JR東十条駅とメトロ南北線王子神谷駅の間。

昭和の残滓がそこかしこに感じられる、東十条商店街沿いに店舗を構える。

同店の店主は『つし馬@浅草』や『田中屋@牛込神楽坂』の出身。

つまり、『田中商店@六町』のグループで修業を重ねられた方だ。

入店すると、店内にはラーメンマニアらしいお客さんの顔もチラホラ。

「味玉中華そば」を注文することにした。

オペレーションは、オープンしたばかりとは思えないほどしっかりしており、待ち時間5分程度で、メニューが卓上に供された。

まずはスープをひと啜り。

美味い、これは美味い!

また、てっきり『田中商店』系の味に寄せてきているのかと思いきや、味の構成は全く異なる。

これ(味を修業先に似せないこと)は、『田中商店』出身の店にはあまり見られない傾向であり、そのチャレンジスピリットには、個人的には好感が持てた。

聞くところによると、店主は『ロックンロールワン(現在は店名を変え尼崎に移転)』の味をリスペクトされている模様。

修業先での経験を活かしながらも、『ロックンロールワン』のような、シンプルにして無駄のない1杯を自分自身で創り出そうとしているようだ。

鶏・ゲンコツ・香味野菜から出汁を採り、昆布の滋味を出汁にそっと添える。確かにうま味に寸分の過不足もなく、スッキリと美しくまとまっている。

中根製麺から取り寄せたストレート麺の啜り心地も、実に官能的。

あっと言う間に、丼を空っぽにしてしまった。

ラーメン激戦区・東十条にまた、新たな有力店が誕生した。

未訪の方は、万難を排して足を運ぶことをオススメしたい。