【ラーメン官僚かずあっきぃの麺遊記】濃厚ラーメンかなや

濃厚ラーメンかなや@方南町にて、濃厚ラーメン&京都府産九条ネギごはん。

本年2月10日、都内最高峰の家系の実力店だった『桂家』の跡地にオープンした新店。

ラーメン評論家の山内さんを含む3名が、店主として共同で経営するスタイル。

実はこの私、山内さんと面と向かってお会いするのは、今回が初めて。

お互いに、活動のフィールドが被らなかったこともあるかな。

私はどちらかと言えば『ラーメンウォーカー』系、山内さんは『TRY』を活動の中心とされていたこともあり、意外にも、これまで会ったことがなかった次第。

というわけで、若干照れながらご挨拶をさせていただき、基本メニューである「濃厚ラーメン」と「京都府産九条ネギごはん」を注文。

ラーメンを手際良く作る山内さんの姿を拝見し、同氏が積み重ねてきた時間の重さを知る。そして、時間が織り成す運命の数奇を改めて実感。

待ち時間7分程度で、ラーメンが完成。

臭みを丁寧に除きつつ徹底的にコクを引き出した豚骨スープは、カエシも武器として取り込むことに見事に成功している。

大まかに言えば「豚骨醤油」に属する1杯だが、さすがは食べ手としての経験が豊かな山内さんだけのことはあり、単なる凡百の豚骨醤油ラーメンには陥っていない。

出汁とカエシのバランスが絶妙であり、どちらかが突出せず、互いが相手方の持ち味を補完し合う構成。

このスープに合わせる麺は、埼玉の有名製麺所である『豊華食品』のもの。

スープが弱いと存在が勝ってしまいそうな扱いが難しい麺だが、見事に使いこなせていた。

山内さんは、ラーメンイベントなどで日夜、様々なお店の手伝いをこなし、そこで腕を磨いたそうだが、その研鑽の跡は確かに感じられた次第。

サイドメニューの完成度も極めて高く、うん、これは文句の付けようのない美味さ。

新店として、まずは滑り出し上々と言えるだろう。

ご興味があれば是非、皆さんも足を運んでみていただきたい。