「知らない間に相続税は大減税されていた!」「密輸による消費税の脱税」『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』

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こんにちは

大村大次郎です。また台風が来ていますね。変な進路を取るみたいなので、くれぐれも注意してくださいね。では本題に入ります。今日は「知らない間に相続税は大減税されていた!」と「密輸による消費税の脱税」の2本立てです。

●知らない間に相続税は大減税されていた!

あまり知られていませんが、この30年間、相続税は下げられっぱなしになっています。1987年までは最高税率は75%だったのが、2003では50%にまで下げられているのです。

昨今、貧富の格差が社会問題となり、さすがに相続税の税率を下げすぎたということになり、2013年の税制改正で若干、引き上げられましたが、それでも55%です。1987年の最高税率よりは20ポイントも低いのです。

バブル崩壊以降、財源不足を理由に、消費税が導入され、さらに2度も税率が引き上げられ、社会保険料も上げ続けられたにもかかわらず、相続税だけがこっそり大幅に下げられていたのです。しかも、昨今の相続税の減税のされ方を見ると、「大金持ち」を最大限に優遇しているのがわかります。

平成15年度の改正以前は、20億円を超える遺産をもらった人に、最高税率の70%が課せられることになっていました。が、現在は、6億円を超える人が最高税率の55%となっています。遺産が6億円を超えれば、それ以上はいくらもらっても税率が上がることはありません。

つまり、7億円もらっても、30億円もらっても税率は同じということになっているのです。超資産家ほど優遇しているのです。

●「共産主義の崩壊」で相続税が下げられた

相続税が下げられた要因は、諸々ありますが、一番大きいのは、共産主義国家の崩壊です。1980年代の後半に、ソビエト連邦をはじめとする東欧の共産主義国家が相次いで崩壊し、東西冷戦が終了しました。それ以降、西側の先進国では、相次いで相続税が下げられたのです。なぜ共産主義国家が崩壊したら、相続税が下げられたのか?疑問に持つ方も多いでしょう。そもそも、相続税というのは、共産主義が世界を席巻し始めたころにつくられた税金なのです。19世紀後半から20世紀前半にかけて、貧富の差が拡大し庶民の不満が高まり、共産主義が勃興してきました。

そのため、先進国の政府は、貧富の格差を解消し、庶民の不満をなだめるために、相続税が取り入れられたのです。しかし共産主義国が崩壊したので、西側の先進国たちは、貧富の格差にそれほど気を配らなくてよくなりました。

「資本主義こそが正しい経済思想だ」とばかりに、企業や投資家に限りなく自由を与え、便宜を図る政策を採り始めたのです。その最たるものが、相続税の大減税でした。

欧米各国は、相続税の税率を下げたり、免除枠を拡大するなどして、富裕層の相続税負担率を大幅に引き下げました。フランスなど、相続税の廃止を打ち出す国も出てきました。

日本もそれに便乗したのです。相続税の対象者というのは、国民の1割もいません。だから、選挙対策とするならば、相続税を下げる必要はあまりないはずで、むしろ、他の税目を減税すべきです。なのに、なぜ相続税が下げられたかというと、相続税対象者が政治献金をしている場合が多いからです。そもそも政治家というのは、富裕層(財界など)の献金で支えられているので、富裕層の機嫌を取るために相続税を下げたのです。

が、そのため、2000年代に入って、先進国は深刻な格差社会に悩まされることになりました。昨今、欧米を震撼させているテロなども、貧富の格差が背景にあるのです。

欧米の政治家たちは、大きな勘違いをしていたのです。共産主義が崩壊したのは、彼らの社会が平等だったからではありません。むしろ、不平等だったからなのです。ソ連の末期、労働者の平均所得の半額となる75ルーブル以下の最貧困層は3576万人もいました。

ソ連の貧困層と最貧困層を含めた人数は、国民の35%だったという説もあります。その一方で、共産党幹部などの50万人は、月500ルーブル以上の年金をもらっていたのです。

また共産党幹部の子弟は、裏口入学で高等教育を受けられたり、縁故による就職、昇進がまかり通っていました。そういう国民の不満が、共産党への不信となり、政権が崩壊したのです。欧米の政治家たちは、その事実を無視し「資本主義こそが絶対的な善」という考え方になったのです。

●世界中で格差が深刻化

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