
日が若干短くなってきて、秋になったなあという感じですが、10月といえばハロウインですね。日本でも定着してきたイベントですが、イギリスではハロウイン絡みの問題も存在します。
■1 ハロウインの殺人ピエロ問題
日本だとハロウインというのは、バレンタインとかクリスマスのように、ほんわかと楽しむ感じですね。都内だとオシャレ系の人々が好むパリピ(パーティーピーポー)系のイベントという感じで、仮装やパレードが楽しげに繰り広げられます。
ところがイギリスの場合はその光景がちょっと違います。そもそもハロウインというのは、今のイングランドの一部、ウェールズ、北フランスに住んでいたケルト人のSamhainという行事がその起源で、2,000年ほど前から行われています。ハロウインという言葉の起源は中世の英語であるAlholowmesseであり、これは今の英語だと「All Saints’ Day」という意味です。
ケルト人にとっての新年は11月1日です。かつて農業技術や狩猟が発達していなかったことは、人々は自然に頼って暮らしていましたが、この時期は収獲の時期であると同時に、病気が起こりやすい時期でした。ケルト人は作物への病害や人間の死は、死者や悪霊が地上に戻ってくることで起きると考えていました。
大晦日である10月31日にケルト人の司祭Druidは大きな焚き火をお越し、人々は作物や動物などを生贄として捧げ、燃やして未病息災を祈りました。その後、この伝統は、ヨーロッパを支配していたローマ人のお祭りと一緒になりますが、次第に下火になってしまいました。しかし、アメリカに移民した人々がニューイングランドでこの伝統を継続し、その後商業化されてハロウインになります。
イングランドの場合は、最近(とはいっても数百年ですが)の伝統として、11月5日の「ガイ・フォークス・デー」というお祭りがあります。巨大な焚き火をやって、シチューを食べますが、しかし、これは元々イギリス国会を爆破しようとして逮捕されて死刑になった「ガイ・フォークス」という犯罪人の死を祝うという祭りなので、ハロウインは関係ありません。
ハロウイン日本と同じくアメリカから輸入された「アメリカから来たおしゃれなイベント」です。子供がお菓子を貰いに行くとか、仮装というのも新しい文化です。
ただ、日本より流行り始めたのが早いので、日本よりも浸透しているかもしれません。ただし、ちょっと違うのが、ハロウインというイベントの受け止め方が日本とはなんだか違うということです
まずハロウインというのは…
■今週号の目次
■1 ハロウインの殺人ピエロ問題
■2 英語: Halloween Costume
■3 Q&A: なぜ日本の犯罪率は低いのか?
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