煮干乱舞八木崎店@八木崎にて、乱BLACKセット。
本年5月17日、『味噌乱舞』からリニューアル。『味噌乱舞』からの早々のリニューアルは、率直に申し上げて意外。
『味噌乱舞』も美味かったのになあ。
一方で確かに、提供メニューに「味噌ラーメン」という縛りを掛けてしまうと、(当方の勝手な想像だが、)同店が得意とする「バリエーションに富むラーメンの創作」に支障を来すという側面もめない。
従来のように「煮干し」という素材で網を掛けた方が自由度が高くなるのではないかと判断されたのかな。まあ、色々な考え方があると思うし、正解は、店主さんの心の内を覗きでもしなければ分からないが。
『煮干乱舞』という屋号は竹里の本店と同じであり、一見すれば、セカンドブランドを2号店にチェンジしたかのように見えるが、実際は『濃厚味噌かけそば』を含む多種多様なメニューを揃え、リニューアルというよりパワーアップに近い感覚。
味噌系メニューも『煮干乱舞』テイスト寄りにカスタマイズされた形で提供しており、個人的には、そのラインナップを拝見した瞬間、「やはり、今回のリニューアルは発展的なもの」だと確信した次第。
味噌系メニューを残すのであれば、別に『味噌乱舞』のままでも良かったはずだ。それをしなかったということは、もっと創作の枠を拡げたかったからかなと邪推。
未食だった「乱BLACKセット」を注文。
待ち時間は5分程度。
無駄のないオペレーションによって提供された「乱BLACK」は、そこはかとなく富山ブラックのニュアンスも感じる、独創性豊かな1杯。
カエシをガツンと利かせ、塩味もしっかりと立たせながらも、食味に寸分のモタツキもない。このタイプのラーメンで、うま味を過不足のない塩梅で収束させるのは至難の業だが(ともすればうま味過多になる)、黄金律を見つけ出すことに見事に成功していた。
つまり、ガツンとしていながらもうま味の斬れ味がシャープで、喉越しが良いのだ。
このスープに合わせる麺も、パツンとした食感が心地好い、盤石の一品。
うん、これは美味い!、美味過ぎる。素晴らしい完成度の高さだと思う。
セットメニューのご飯や生卵とも、尋常ではない相性の良さを誇示。これはもう、神がかり的。
他店では味わうことができない「個性」もあり、現状、非の打ちどころのない逸品。次回は、進化を遂げた味噌系メニューを是非、いただいてみたい。
ごちそうさまでした!