本を書くことは最高の学び①――すべては「まぐまぐ」から始まった

10年間で20冊以上の本を出版

私はワーキングメモリなど脳のメカニズムを有効活用した、効果的な読書、勉強、そして仕事のやり方をお伝えする学習コンサルタントの宇都出雅巳です。

2006年10月に『絶妙な「聞き方」の技術』(明日香出版社、PHP文庫)を出版して以来、毎年約2冊のペースで、(文庫化、翻訳含め)20冊以上の本を出版してきました。

最新刊は2016年8月の『仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方』(クロスメディア・パブリッシング)。10月には初の監修本となる『記憶術サクッとノート』(永岡書店)を出しました。来年はじめにも、試験勉強本を出版する予定です。

コツコツではありますが、10年以上、毎年本を書き続けてきたので、少しは本を書くことについて語ってもいいのではないかと、「本を書くことは最高の学び」というテーマを掲げ、こちらに書き始めた次第です。どうぞよろしくお願いいたします。

きっかけは2002年秋の「まぐまぐ」登録・配信から

私がこうやって本を出版するようになったきっかけは、2002年10月に、まぐまぐで週刊メルマガを3誌、配信登録して書き始めたことでした。

3誌とは以下の3つ。(どれも休刊ですが、創刊号からバックナンバーを読むことができます)

1)セミナーや本からの学びをとにかく書き連ねる『週刊 宇都出マガジン』

2)速読法や記憶術を活用した試験勉強の様子を解説・実況中継する『1ヶ月でCFP試験の一発合格をめざす!』(その後、『だれでもできる!速読勉強術』に改題)

3)「コーチング」について「考えない」を軸に語る『コーチングの本質――あなたは考えてはいけません!』(その後、『聴くことの本質―ーあなたは考えてはいけません』に改題)

そのとき私は35歳。アメリカのビジネススクール留学から帰国後、約2年勤めた外資系銀行を辞め、今後の道を模索していました。

大学時代から速読やセラピーなど自己啓発のためのセミナー・講座に参加したり、たくさんの本を読んでさんざんインプットはしていました。何か情報発信したい、アウトプットしたいと思いながら、なかなかできずにいたときに知ったのがメールマガジン。

当時はまっていた速読法とコーチングを中心に、自分が実践して気づいたことや、参加したセミナー・講座、読んだ関連書籍の内容を発信するなかで、自分なりの方法論がまとまっていったのです。

メルマガを書くなかで本のコンテンツが生まれた

一つは、コミュニケーションにおける究極のコツともいえる「意識の矢印」を自分・相手に向ける。自分の意識(注意)がどちらに向いているかを自覚し、その方向をコントロールすることで、自分の記憶に起こる反応に巻き込まれることなく、相手の話を深く聞くことが可能になります。

これは、メルマガでコーチングやNLP(神経言語プログラミング)について解説し、読者を対象にしたワークショップを行うなかで発見したものです。この「意識の矢印」をはじめ6つの聞く技術をまとめた『絶妙な「聞き方」の技術』(明日香出版社 2006年10月)が私の一冊目の本となりました。

もう一つ、メルマガから生まれた方法が、私の勉強法・読書法の土台となっている「高速大量回転(KTK)法」。とにかく速く読み、大量に回転する、つまりくり返すというシンプルですが、実は非常に奥が深い方法です。

この方法は試験勉強を実際に行いながら、その過程と速読法や記憶術の解説をメルマガに書き、読者からの質問に答えるなかでまとまって、生まれたものです。高速大量回転(KTK)法を初めて紹介した『速読勉強術』(すばる舎 2007年1月)は5万部ものベストセラーとなりました。

「メルマガ」と「本」との間にあるもの

メルマガを書くことなしには「本」は生まれませんでした。ただ、メルマガを書くだけで、その延長に「本」が生まれたわけではありません。メルマガの記事をただ機械的、物理的にまとめても「本」は生まれないからです。

「本」は言わば一つの統合されたシステム、もっといえば「生命(いのち)」であり、有機的にまとめる、魂を吹き込むプロセスが不可欠だと感じています。正直、それはかなりきついプロセスで、毎回、「二度とやるまい」と思いながらも、産み出したあとの安堵感、達成感が格別で、ついつい続けてきました。

最初の出版から10年。今、ちょっと踊り場に来ている気がします。まぐまぐでメルマガを書くなかで生まれてきたコンテンツに魂を吹き込むことは十分にやり、一つの完了を迎えている感もあります。次に何を書くのか? 何を書けるのか? 

今もメルマガは日刊で配信し、加えてブログも書いています。ただ、どちらも本の読者のサポートという位置づけが強くなっています。

先日、この「mine」という場を知ったとき、あの14年前にまぐまぐでメルマガを書き始めたときのように、もっと自由に、ある意味、気楽で書けるかもしれない、と思いました。

そして、とりあえずのテーマとして「本を書く」ことにし、新たに本を書いていく様子を実況中継しながら、ここから新たな本のコンテンツを生みだしていければと考えています。

まずはこのあたりで。

宇都出雅巳/公式ホームページ 

Ameba専門家ブログ 「だれでもできる! 速読勉強術」