毎年恒例の新春イベント、新宿京王百貨店の駅弁大会に行ってきた。今年で第56回、デパートのイベントとしては日本最大級の売り上げを誇る。
コロナ禍のもと、実演販売はたいへんなご苦労があったと思うが、初日から馴染みの社長さんたちが笑顔でブースに立っている姿を見て、ほっとひと安心。客足は例年より多いとは言えないが、駅弁ファンたちの弾む心は見てとれた。
興味があったのは、今年駅弁大会に初参加の新潟・長岡の調製元「池田屋」の駅弁だ。
かんぴょう巻き寿司の上に、イクラとサーモンとカニのほぐし身が、まさにあふれんばかりにのっている。
子供の頃から苦手だったかんぴょう巻きが、2年前から突然大好きになった。歳とともに味覚が変わったか? と自らに問いかけてみても理由はわからない。その好物と海鮮を一緒に味わう駅弁が登場。しかし、かんぴょうとカニ、イクラとの組み合わせと聞いて一瞬、ん?と躊躇した。かんぴょう巻きはそれだけで食べてこそうまいのであって、わざわざ海鮮をのせる必要があるか? それともミスマッチな味わいを楽しむ駅弁なのか?
ところがそんな心配は無用だった。やわらかい甘さのかんぴょうと海鮮素材の合わせ技が、想定外のうまさなのだ。くせになる味、とはよく言われるが、まさに食べ始めたら最後、息をつく暇もなく最後まで食べずにはいられない駅弁だった。
駅弁大会では毎日購入できたが、長岡駅で買いたい時は予約必須。機会を見つけてぜひ。
ちなみに”越後ニャがおか”とあるのは、猫シリーズの駅弁のひとつのため。
猫シリーズのその他の駅弁はまた後日。
1180円/池田屋