消えた駅弁3「秋田日本海たこびより/秋田駅」

 秋田市の関根屋とJR東日本秋田支社が共同開発した駅弁で、2015年に発売された。

日本の市場に出回るタコは半分以上がモーリタニアやモロッコなどからの輸入品。国産は明石や三原のマダコ、北海道のミズダコなどが知られ、従ってタコ飯の駅弁も環瀬戸内海の駅に多い。地元のタコを使用した秋田駅のタコ弁当は珍しく、毎回とっても楽しみに食べていた。

 ふたを開けると、見事にタコ尽くし。県産あきたこまちを使った味つきご飯の上にタコうま煮、タコそぼろがたっぷりのっている。さらにおかずとしてタコメンチ、タコマリネ、タコバーグを添えてタコ・タコ・タコ。すべて県内の海で獲れたタコで、秋田ダコのうまさを主張している。

 タコのうま煮は肉厚でやわらかく、タコ脚の中から、ダシの風味が染み出てくる。タコのそぼろがまたご飯によく合う。

タコのミンチを練り込んだタコバーグやメンチも絶品。私は肉より好みである。何度もリピートして食べたい、食べていたのにいつの間にか終売していた。

復刻はないかと関根屋に電話してみたが「ありません」とひとこと。またまたまた残念。

880円(当時)/関根屋