県産米を使った茶飯の上に、蒸しウニ、ホタテ、イクラの三陸の海の幸やシソワカメ、海苔、錦糸卵をのせた海鮮系の弁当。肉系のおかずは一切なし、海鮮好きにはたまらないラインナップだ。
一品ずつが本当に丁寧に仕込まれているが、蒸しウニの味わいが見事。潮と磯の香りを一粒一粒に閉じ込めて、舌の上でころがすとシアワセな気分になる。
また、ふっくらとしてホタテは甘みと旨みが凝縮されている。それにしても大きなホタテである。
シソワカメは紫蘇の味付けをした茎ワカメで、これが絶妙な箸休めになる。錦糸卵と混ぜて食べるとなおうまい。
彩りに添えてあるイクラの量がもう少しほしいところだが、全体に見事なバランス。完食まであっという間である。
掛け紙に描かれたイラストは、三陸の海で遊ぶ少年。どこかレトロなイラストに惹かれて思わず手にとってしまう。
調製元の斎藤松月堂は明治23年の創業。一ノ関駅で120年以上続く、駅弁の老舗である。
1200円/斎藤松月堂