こんにちは!
売れる仕組み創造ラボ、所長の理央です。
今号の特集は、「変化に敏感になると“なぜ売り伸ばせる”のか?ネットスーパーに学ぶ仮説と検証の手法」です。
ネットスーパーで意外なものが売れているそうです。
こういう時こそ売れるチャンス。
仮説をどう売り伸ばしに役立てるか、について学んでください。
■目次
… 1.今週の特集
「変化に敏感になると“なぜ売り伸ばせる”のか?ネットスーパーに学ぶ仮説と検証の手法」
… 2.ビジネスコラム
「ウエルシアの取り組みに学ぶ顧客価値の上げ方」
… 3.著作・イベントのお知らせ
… 4.編集後記
第1特集
【変化に敏感になると“なぜ売り伸ばせる”のか?ネットスーパーに学ぶ仮説と検証の手法】
ネットスーパーが頑張っています。
巣篭もり需要がひと段落しても、新しくネット様々なものを買うようになった人たちが、これまではスーパーマーケットで買うような、生鮮食品などを買うようになりました。
それにともなって、食材などを扱うネットスーパーの需要が増えています。
そんな中で、先日日経MJに、面白い記事が載っていました。
それは、想定していたものとは違う商品が売れている、ということだそうです。
もともとは、ネットで家まで届けてもらうのであれば、運ぶのが面倒な米や水などの、“重いもの”が売れるだろう、と考えていたそうです。
ところが蓋を開けてみると、意外と肉や魚、野菜などの生鮮食品が売れている、ということでした。
私も料理をするのですが、歩いて10分くらいのところにスーパーがあるので、通販で食材を買ったことはほとんどありません。
生鮮食品が売れるという傾向については、地方のスーパー、記事には北関東のベイシアや、愛知県のバローの例が載っていました。
これはアマゾンなど大手のネット通販の会社が、スーパー用にプラットフォーム=場所を提供して、そこでスーパー各社が店を出して売れるようにしました。
自社でECやそのための流通網を用意しなくても、ネットで売りやすい環境が整ってきたため、イオンなどの大手でなくても、アマゾンを活用すればできるようになったのです。
考えてみれば、こういったスーパーは、40代くらいの子育て世代が多いと想定できます。
かれらは、仕事の帰りなどに、毎日の食材を買いに行く時間を節約したい、と考えることも多いため、生鮮食品などが売れるのでしょう。
アマゾンの中にある、バローのネットショップを見てみると、「1時間単位で時間指定ができるようになりました」と書いてあり、便利さを訴求しています。
また、お買い得セールの告知や、プライベートブランドなども揃っていて、お値打ちさもわかるようになっています。
私もリアル店舗によく買いに行くのでわかりますが、ECでの値段も、リアルの他のスーパーと、あまり変わらないくらいです。
マーケティングをしていると、このような「想定外」はよくあります。
想定外に売れない時は、みんな必死になって改善しようとするのですが、想定以上に売れるときこそ、「なぜ売れたのだろう」と、理由を深堀りしていくことが大事です。
この場合だと、子育て世代に売れているので、その層が欲しくなるもの、たとえばお弁当のおかずに後1品足せるような、冷凍食品や惣菜などを加えていくと、売り伸ばせるでしょう。