大原さんちの九州ダイナミック vol.020

vol.020(2012.6.22)

目次

ラナウェイ九州

今週の大原さんち

ひらきなおって行こう!

サセボ日記

Q&A!

おわりに



011

自給自足への道

今週も大原広軌がお届けします。

いずれ稲作には挑戦しなければいけないと思っていました。 主食の米さえ確保できれば、あとは魚を釣ったり野鳥を絞めたり、たまに自宅近辺に出没するというイノシシを捕獲したりすれば自給自足生活ができるのではないか、と踏んでいるわけです。

そのような野望を持ち続けていたところ、メルマガ第15号でもご紹介した「茶摘&新茶作り体験」を開催した「長崎県立世知原少年自然の家」にて、田植えとサツマイモ植え体験イベントが開かれるとの情報が入りました。 一泊二日3食付で一人1,800円。 授業料と考えれば安いものです。 行かないわけにはいきません。

あいにくの小雨模様の中、自然の家出発。 参加者総勢77名、そのうちの50人以上が「自然体験隊」的なグループ名のついた団体に所属する小学生たちです。 とても躾の悪い子ばかりで、まったく言うことを聞きません。

簡単なレクチャーのあと、さっそく田んぼに苗を植えていきます。 今どき田植え体験なんて幼稚園児でもやってる、なんていう声が聞こえてきそうですが、誰にでも初めて体験はあるもので、大原家にとってはこれも自給自足へ向けての大切な一歩なわけです。

まずは嫁と子どもたちが田んぼへIN。

嫁はともかく、子どもたちは重心も低いためか中腰姿勢をものともせずに、ものすごい勢いで植えつけていきます。 これは来年以降の稲作戦力になりそうです。

さて、私も田んぼに、と思ったのですが…、ダメです、何かこう、腐敗したようなにおいが鼻につき、オエが何度も喉元までこみ上げてきます。 さらに自分、足が汚れるのがいちばん嫌いなので、裸足で田に入るなどもってのほかです。 かと言って靴で入るのもそれ以上に嫌なので、この日は断念。 次回以降は胸元までカバーする胴付長靴を用意しようと誓いました。

今回稲を植えた田んぼの面積は、およそ115平方メートル。 白米にして約60kg、およそ一俵が収穫できるそうです。 現在、日本人一人当たりの年間消費量が一俵ほどとのことなので、大原家4人の分をまかなおうと思えば、460平方メートル(140坪)の水田が必要という計算になります。 それだけの面積を家族だけの力で維持していけるものなのでしょうか。 そう思うと、改めて米に対する敬意が湧いてくるようです。

夕食のカレー。 不思議なルーが米を台無しにしてしまっていました。

このあとホタルを見に行き、風呂に入って10時半に消灯。 しかし躾のなっていない小学生の団体が興奮し大騒ぎしているため、眠れたものではありません。 それでも水田労働で心地よく疲労した妻と子どもたちは寝つきに成功したようです。

こんなこともあろうかとこっそりリュックに忍ばせておいた焼酎のミニボトル(持ち込み禁止)をあおったところ、割とあっさり眠りにつくことができました。

翌日は朝6時半起床、部屋の掃除をしてから朝食をとり、9時からサツマイモ植えです。 妻も子大好物なため、いくら取れても困ることはないサツマイモ、余れば芋焼酎でも密造すればいいだけの話です。



記事の新規購入は2023/03をもって終了しました