■朝鮮半島での南北統合・裁量労働制導入の見送り・森永製菓株と双日株等
「長谷川慶太郎の大局を読む 緊急版」の『日本の難題』(発行:李白社、発売:徳間書店)が大好評発売中です。さっそく重版も決まりました。景気拡大期こそ改革の好機という観点から、東京オリンピック後、日本の株価、憲法改正、核保有、天皇制、安倍一強、製造業の行方、EVへのシフト、銀行業界、AIの時代、朝鮮半島という11の難問に対して明確に答えた内容です。全国の大手書店に並んでいますので、ぜひご一読下さい!
●日本のメディアが驚きをもって受け止めた北朝鮮の譲歩
私は2月27日、理事長を務めている日本個人投資家協会(NPO法人)で講演を行い、「北朝鮮は本気で核廃棄に同調し朝鮮半島において南北統合が実現する」と「習近平思想によって中国共産党は資本主義経済を導入する」という2つのテーマの話をしました。これらを聞いて聴衆の皆さんもにわかには消化できなかったのでしょう、非常にショックを受けたようでした。
このうち今回は南北統合について述べます。中国のほうは講演で十分に言及できなかった点も含めて詳細な内容を近いうちに活字化するつもりです。ご期待ください。
北朝鮮の金正恩委員長は平壌で3月5日、韓国の文在寅大統領が派遣した特使団(5人)と会談しました。この特使団は平昌オリンピックの開会式に金正恩委員長の妹の金与正氏が特使として出席したことへの答礼という位置付けで、3月6日に韓国に戻った後、会談の成果を発表しました。その成果のうち「韓国と北朝鮮は4月末、南北軍事境界線上にある板門店の韓国側施設『平和の家』で南北首脳会談を行う」と「北朝鮮は朝鮮半島の非核化の意思を明確にし、北朝鮮に対する軍事的脅威が解消されて北朝鮮の体制の安全が保証されれば核を保有する意思がないことを明確にした」というのは北朝鮮の譲歩です。これを日本のメディアは驚きをもって受け止めました。
というのも、日本のメディアは中身のない形式的な会談に終わるだろうと予想していたからです。しかし私は日本個人投資家協会の講演で「韓国と北朝鮮の会談が行われれば、南北首脳会談実施と核廃棄で合意する」とも断言していました。私の予想が当たったのです。