こんにちは!
売れる仕組み創造ラボ、所長の理央です。
今号の特集は、「小売業は価格以外のどこで勝負をすべきか?サミット検定に学ぶ顧客巻き込み方の施策」です。
どうしても値引きに頼りがちだと、長く競合に対する優位性を保てないですよね。
サミットの取り組みの事例から、顧客に振り向いてもらえる、ファンの作り方を学んでください。
■目次
… 1.今週の特集
「小売業は価格以外のどこで勝負をすべきか?サミット検定に学ぶ顧客巻き込み方の施策」
… 2.ビジネスコラム
「ファミマのキックボード」
… 3.著作・イベントのお知らせ
… 4.編集後記
第1特集
【小売業は価格以外のどこで勝負をすべきか?サミット検定に学ぶ顧客巻き込み方の施策】
スーパーマーケットのサミットの取り組みが面白い、と話題になりました。
サミットは、関東の1都3県に、約120店舗を展開するスーパーマーケットです。
私も行ったことがありますが、比較的お値打ちな値段での品揃えをするスーパー、という印象です。
話題になっているのは、まず3月に実施された「サミット検定」とよばれる、サミットの検定試験。
検定なので、英検なんかと同じで、「どれくらい細かくサミットのことを知っていますか?」という問題に答えて、マスターという資格をとるというもの。
「うちのスーパーのこと、どれだけ知っていますか?」という、なんだかとてもマニアックな、検定試験ですよね。
この検定の問題用紙が、店頭に置かれて持って帰り回答して提出するもの。
また、ネットでも回答ができるようになっています。
ネット上に、問題と解答集がでていて、例えばサミットスーパーのマークがあり、「サミットの若葉マークにある三本線には、どんな意味が込められているでしょうか?」という問題に、3択で答えていくのです。
日経新聞によると、この検定で、81点以上なら1級で、2級、3級にも認定証を届け、満点の人には「サミットマイスター」の、称号が贈れられるそうです。
受験者数が意外と多くて、ウェブでの受験が4837人、紙で書いて郵送した人が582人なので、合わせて五千人を超えています。
うち、マイスターは596人にもなるそうなので、かなりなマニアというか、ファンですよね。
ちなみに、社長は85点だったそうなので、意外と難しい問題だったのかもしれません。
サミットでは通常の割引などの販売促進では、面白くないと考え、この検定や「惣菜選手権」をやったりしています。
これは、都議選に合わせて企画したもので、総菜部門のバイヤー7人が政党の党首になったと仮定して、公約を掲げて立候補しました。
そして、来店者が投票して、勝敗を決めて、1位になった総菜の公約を実現してそれを特売したそうです。
サミットも選挙も、大きな会社では、「まじめにやりなさい!」と叱られそうで、なかなかできない、一見不真面目な企画に見えますが、しっかりと実施しています。
やはり珍しく面白いので、話題にもなっていて集客につなげています。
そもそも、スーパーは商圏が、大体歩いて行ける範囲と言われていて、その辺りに新聞折込やポストに、特売のチラシを入れて集客する、という販売促進が大半です。