食べ物の重大な誤り~武田邦彦集中講座



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◆食料自給率の低い先進国は日本だけ。飢餓の国から食料の輸入をする理由

今から10年ほど前に「こんにゃく騒動」がありました。ある有名なテレビタレントが「こんにゃくが健康に良い」といったということで、主として主婦がスーパーに駆け込み、あっというまに売り場からこんにゃくがなくなったという騒動です。

こんにゃくが栄養に良いというのは全く根拠がありませんが、栄養素がもともと少なく、特にカロリーがないので「食べても肥えない」という点でよいということでした。

でも、これほど日本人の不道徳を示した例も少ないと思います。ダイエットはしたい、でも食べたいという多くの女性の希望をかなえられるということですが、世界的な視野がまったくない、驚くほど自分本位の考えです。

現在の日本の食料自給率はたった40%です。これだけでも世界に対して顔向けができない状態です。というのは、ある国の食料自給率というのは人口が多いと自給率は100%に近づかなければならないからです。人口の多い国の食料自給率が低いと、他の国がその分を埋め合わせする必要があります。だから、他の国に迷惑をかけるので、人口の大きな国で食料自給率の低い国は日本ただ一か国です(韓国がやや似ている)。

先進国は一部を除いてほぼ自国で自国民の食料を確保する政策をとっていますが、開発途上国は外貨を得なければならず、工業製品は競争力がないので、農業生産物を輸出することになります。

もともと生産力が弱い開発途上国がお金のために輸出するので、「日本向け食糧輸出用畑」は時によって鉄条網で囲われ、地元の人が入れないようになっています。それは飢餓の国民が多いので、飢餓の人たちが日本向けの食料を取らないようにするためです。

しかしいま、世界では8億人以上の人が飢餓に苦しみ、そのうち1億5000万人がこどもで深刻な発育障害がみられています。

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