ツイッターで短歌を楽しむ(結城浩「書くという生活」)

こんにちは、結城浩です。

結城は短歌の素養はほとんどないのですが、五七五七七のリズムはもちろん大好きです。

ツイッターでときどきやりとりをする青木健一さん(@aokikenichi)は、短歌を日常的にツイートなさっています。

それを読んでいると、結城も見よう見まねで五七五七七を並べたくなりました。以下、ある日の青木さんのツイートに触発されて結城が詠んだ歌をご紹介します。



コインロッカー

 青木健一

 平日のコインロッカー淋しげで犯罪以外何を入れるの

 結城浩

 休日のコインロッカー忙しげみんな黙ってあるじ待ってる

結城が詠む歌は、専門の方が見たら噴飯物かもしれませんけれど、五七五七七を並べていくのは純粋に楽しい経験です。専門家ではないというのはある意味自由なもので、好きに並べて好きに楽しむことができますね。

現代国語

 青木健一

 「なんかごめんね」の「なんか」を正確に読み解いて行け現代国語

 結城浩

 「マジすごい」「マジちょーやばい」「マジぱない」なんとかしろよ現代国語

興味深いのは、もしも青木さんの歌がなければ、ここに挙げたような結城の歌はきっと詠まれることがなかっただろうということ。触発されるというのはうれしいことです。

国語便覧

 青木健一

 東京に空はないからうつむいて二人で繰った国語便覧

 結城浩

 「せりなずな」「きさらぎやよい」「ねうしとら」音で味わう国語便覧

考えてみますと、五七五七七で楽しめる短歌はツイッターと相性が良さそうですね。返歌も感想も簡単に送れますし、連歌だってリプライの連鎖で作れそう。

僕の革命

 青木健一

 前置詞を一つ後ろに置くような誰もわからぬ僕の革命

 結城浩

 ボールペンきっちりインク使い切る僕の努力に誰か気づけよ 

以前、何回か短歌的なものを書いたとき、結城は気取って五七五七七を崩した歌を詠んでいました。すると青木さんはやさしく「五七五七七にしてみては」と教えてくださいました。感謝なことです。

はっきりはわからないのですが、そのアドバイスには大きな意味があるように感じ、それ以来、できるだけ五七五七七にまとめるように努めています。

結城メルマガVol.098より)