連続講座「飯沢耕太郎と写真集を読む」 荒木経惟を読む!Part1初期写真集

写真集食堂めぐたまがオープンして以来、月に一度開催されてきた連続講座「飯沢耕太郎と写真集を読む」。

今回からは何回かにわけて、「アラーキー」こと荒木経惟を読み解いていきます。

まずはアラーキーの似顔絵をかいてみます。丸めがねに八の字ヒゲ、ちょろっと髪の毛をかけばあっという間にアラーキー。楽しくお絵かきしていると、飯沢さんが一言。

「『アラーキー』と荒木経惟は違う。彼ほどに自分を記号化した写真家はいません。」

参加者のみなさんは、今絵にかいた「アラーキー」とは何者なのか。と、飯沢さんのお話にひきこまれていくようでした。

「荒木経惟を読むPart1」ではいかに「アラーキー」がつくられていったのかを『おー日本』『さっちん』『センチメンタルな旅』などの初期写真集から読み解きます。アラーキーとは、70年代に荒木自身が作り上げた何をやってもいい人。荒木はアラーキーになることで、写真家として自由に活動していったのです。

性と死、そして写真が身近にある環境で、少年時代を過ごした彼の生い立ちは、荒木の写真の「エロトス」というキーワードへとつながっていきます。エロス(性)とタナトス(死)という対にあるはずのものが、一体となって現れる写真。

妻・陽子との新婚旅行を撮った『センチメンタルな旅』はプライベートな「私写真」でありながらも、虚実皮膜の美しい細工が施されています。

400冊をこえる写真集と著書をだしている彼を1回の講座の読み解くのは難しいですね……。

彼の写真集は、めぐたまの本棚を1列埋め尽くしています。

アラーキーをもっと知りたい!という方は、めぐたまに来れば、いつでも写真集を読むことができますよ。

今回講座に来られなかった方も「荒木経惟を読む!Part2」からのご参加、大歓迎です!

次回はアラーキー疾風怒濤の80年代を取り上げていきます。

80年代は末井昭と荒木経惟の最強タッグが生んだ雑誌、『写真時代』の時代。

前回の講座「飯沢耕太郎と写真集を読む『写真時代』の時代!」につながるので、こちらもチェックしてみてください。

(2015年2月28日開催・写真/文 館野 帆乃花)



「飯沢耕太郎と写真集を読む」はほぼ毎月、写真集食堂めぐたまで開催されています。

2017年1月開催分からは解説のたっぷり入ったロングバージョンをお届けします。

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