
人間は誰しも「エゴ」を持っています。エゴとはエゴイズム、自己であり自我であり利己的な考え方のことです。「自分の利益のために」と考えることがエゴです。個である生物として考えるのならば自己の利益を優先して考えるのは当然のこと・・・しかし社会としてはどうでしょうか。
社会は個人の支え合いで成り立っています。我々同様に社会的な生き物であるミツバチは身を呈して巣を守り、全体のために餌を集めます。集団の利益のためにとる行動が結果的に自分の生存を守ってくれていることにも繋がっているのであり、これが社会的な生物の在り様です。
この連載でも何度か説明していますが、社会は社会に貢献してくれる個人を好み、守ります。社会においていかに多くの人が、どの程度喜んでくれたかで利益の多寡が決定されるのが資本主義経済です。社会にすでに代替物があり、喜ぶ人数が少なく、また喜ぶ度合いも小さいものは利益が生まれにくくビジネスとして成り立ちにくいのです。
「社会が喜んでくれたから、利益が生まれる」この因果をよく理解する必要があります。
「利益を、利益を」とばかり考えて「喜ばせる」ということをないがしろにすると仕事は決して上手くいきません。あくまで「喜ばせたからこそ、利益が生まれる」のです。喜ばせることをまず意識しなければビジネスは成り立たないのです。
・・・そして「エゴ」ばかりに注目し優先すると、利益追及に走ります。そして利益追及は他人との喧嘩や軋轢を生みます。社会の中で喧嘩を起こし悪影響を与えてしまうからこそ、社会は利益を大した与えてくれません。大きな結果をもたらすためには「エゴ」を無くし、「誰かを喜ばせよう」という意識が必要なのです。これは綺麗事じゃなくて、構造的な話です。
「自分の利益」ではなく「社会のために」と考えた時に大きな成果が生まれます。このあたりは過去にも説明したので理解できている人も多いかもしれません。