こんにちは!
売れる仕組み創造ラボ、所長の理央です。
今号の特集は、「アマゾンのオムニチャネル戦略の今後〜アマゾンスタイルはどう進化させるのか?」です。
ECの雄、アマゾンは、Amazon Booksや、Amazon 4Starsなどのリアル店舗を、積極的に展開してきました。
その一環として、またAmazon Styleという、アパレルショップを展開しました。
Eコマースのアマゾンが、なぜリアルショップを展開するのか?
その狙いについて、解説します。
どこで売るか?よりも、便利に探せるか?買えるか?に狙いを定め、売る場所を決める時代です。
そのヒントを、この記事から見つけてください。
■目次
… 1.今週の特集
「アマゾンのオムニチャネル戦略の今後〜アマゾンスタイルはどう進化させるのか?」
… 2.ビジネスコラム
「IKEAの話題作り」
… 3.著作・イベントのお知らせ
… 4.編集後記
第1特集
【アマゾンのオムニチャネル戦略の今後〜アマゾンスタイルはどう進化させるのか?】
アマゾンが初めてアパレルの店舗を出す、というのが1月に発表されて話題になりました。
2022年の後半に、ロサンゼルスに出店するとのことです。
ファッションスナップドットコムによると、名前は「アマゾン スタイル」とのことです。
そのニュースに、アマゾンニュースという、YouTubeのサイトに動画のリンクがあり、この店内の様子の動画があります。
通常のアパレル店舗のように、かっこよく服がディスプレイしてあり、お客様は、商品を見て触ったりしながら、選ぶことができます。
通常のお店と違うのは、店頭での接客を、主にアプリや、試着室のタッチパネルで対応する、という点です。
店内でお客様はまず、自分の好みの服を見つけた時に、アマゾンのアプリで、サイズや色の種類を確認します。
特にリアル店舗と違うのは、この段階で、カスタマーレビューを見ることができる点です。
客観的な意見を調べられるのは、買う上でも重要なポイントです。
試着なしで買う時は、その場でアプリで買うことができるようです。
試着したい場合は、アプリで試着室を予約できます。
そうすると、24番などと番号が出て、そのお客様専用の試着室が自動的に用意されます。
これも動画にありますが、ユニクロやギャップにあるような試着室がずらっと並び、その番号の部屋にいく、という感じです。
試着室の中には、タッチパネルがあり、「ようこそセレーナ」とお客様の名前が画面に出ます。
そのタッチパネル上で、お客様が店内でリクエストしたアイテムの、色違いやサイズを選べます。
さらに、アマゾンお得意の、好みにマッチする、商品をレコメンデーションしてくれます。
これらのサービスにより、試着室から離れなくても、買い物を続けることができるようになります。
店員さんが誰もいない、というわけではなく、最後に商品を受け取る時は店員さんから、という動画でした。
アマゾンドットコムは、ネット通販が事業の中心です。
一方で、数年前から、アメリカではAmazon Booksという、リアルの書店や、ネットで売れ筋の人気商品を集めた、Amazon 4Starsというリアル店舗を展開してきました。
そして今回は、アパレルのリアル店舗というわけです。
ところが、ここ数週間で、Amazon BooksやAmazon 4Starsを閉店するというニュースも、入ってきています。
詳細は明らかになっていませんが、期待通りの収益が上がらなかったのかもしれません。
アマゾンではWholeFoodsを買収し、アマゾンロッカーを設置したりと、いくつかの業態のリアル店舗を展開してきました。
このAmazon Styleでも、服での売り上げを上げることは、重要な点でしょう。
しかし、それ以外の狙いもいくつかあると思います。
まずは、リアルショップでは、どんなお客様がどんなものを欲しいのか、というお客様の購入のデータとその傾向です。
メタバースを始め、いくらネットでの体験が便利になっても、ネットとリアルでは買うものや使う金額も違うでしょうから、その傾向を知りたい、と考えるはずです。