【MBの"超"思考】嫌な仕事でも「結果」を出す唯一の方法

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1嫌な仕事でも結果を出す唯一の方法

2.:Q&A





1.嫌な仕事でも結果を出す唯一の方法

ドラッカーの提唱する有名な方法論に「PDCAサイクル」があります。私はこれに深く感銘を受け社会人時代にフル活用しました。私の根幹を成すところです。本日はこの「PDCAサイクルマネジメント」について徹底的に掘り下げて解説しましょう。ビジネスマンの方、特に管理職の方は必見です。

そもそもPDCAサイクルとは何か、そこから解説していきましょう。社会人として2,3年も過ごしていればこの単語を一度は聞いたことがあるかと思います。

PDCAとは何か。

P/Plan(計画)

D/Do(実行)

C/Check(分析)

A/Action(改善)

以上の略称をつなげたのが「PDCA」です。仕事を計画し、計画に基づいて実行し、その結果を分析し、改善させた行動を起こす。そしてまたPへと戻るわけですがこの一連の循環を「PDCAサイクル」と呼びます。PDCAとは仕事を成長させるフローのことであり、サイクルを回せば回すほどその仕事は洗練されていきより良い結果を生み出すことに繋がります。

至極当たり前の話ではあるのです。「失敗は成功の糧」なんて言葉もありますが、「計画して行動して失敗から学びまた次の行動へと進む」という当たり前の話。ただ言葉だけでなく体系化を進めたのが「PDCAサイクル」なのです。「失敗は成功の糧」という言葉通りですが、理屈で言えばPDCAサイクルを使えば必ず成功します。PDCAサイクルを回すほどに改善され行動が洗練されていき成功へと近づくわけですから、失敗を何度か重ねたのちに成功に繋がる行動へと進化するのです。

・・・そして表現が悪いですがPDCAは「奴隷の論理」です。「奴隷の論理」とは何か?それは好きでもないこと、自分が望んでもいないことをやらされている人の論理であるという意味です。ここで言う奴隷とは社会的な身分のことではなく精神的な意味合いのことです。

シビアな話ではありますが多くのサラリーマンや多くの事業家のスタートアップ時などは「奴隷的」な労働をしなければなりません。それは「好きでもないこと」「特にやりたくないこと」において結果を出さなければならないという意味においてです。もちろん私もサラリーマン時代のほとんどがそうでしたし、独立して代表取締役となった今においても時折「やりたくないけどやらねばならない」奴隷労働的な内容がある程度は存在します。

「奴隷の論理」と仰々しい言葉で語るからネガティブイメージばかりが膨らみますが・・・例えば営業などで全く知らない初対面の方に対していきなり話をして契約を取る・・・ということを「心底楽しんでやっている」という人は極めて少ないでしょう。事業のスタートアップ時においても「大口の契約をもらうために好きでもない人に頭を下げなければならない」ということは多いはず。これも「楽しんでやっている」とは言えないはずです。

「誰かが立ち上げた事業に乗る」という立場であるサラリーマンにおいてはこの奴隷的労働が必ずついて回ります。「自分はこの会社に魅力を感じて、心底好きで働いているんだ!!奴隷とは何事だ!!」と思う人もいるでしょう。それはとても素晴らしいことですが、そんな恵まれた人でも毎日心底自由に生きているかと言われると疑問を感じざるを得ないはずです。

私自身もサラリーマン時代に社内ベンチャーを立ち上げ事業部長として自由に仕事をしていましたが、会社の決まりや取り組みには必ず巻き込まれていました。ミニマムな例から言うなら「書類に承認印を押す」という作業だったり、「毎朝決まった時間に出社する」ことだったり、「言うことをきかない部下をいなす」ことだったり、「部下同士の揉め事を解決する」ことだったり。「書類に承認印を押す」というほんのわずかな行為ではありますが、私が望んでいることではもちろんありません。会社に「やれ」と押し付けられた奴隷労働的な内容です。

然してこういった奴隷労働的な内容はどこまでも存在するもの。「自由気ままにやりたいから独立開業した」という人においても初めから自由気ままに出来るほど余裕のあるケースは当然少ない。最初は「気ままにやる未来」のために、「やりたくない仕事」もこなさなければいけないでしょう。ここにも奴隷労働が存在しています。

こうした奴隷労働はどうしても能率が悪いものです。「好きこそ物の上手なれ」という言葉がありますが好きなことはどこまでも自分で追求できるものです。例えば格闘ゲームが大好きな人はいくらお母さんに「ご飯よ」「そろそろ勉強しなさい」「ゲームは1日1時間」と言われても怒られても、隠れてゲームをしようとします。そうして徐々にレベルが向上しいつの間にかそれは「才能」として醸成されるのです。これぞまさに「奴隷労働」の対極的な働き(?)方です。こうした好きなことは能率が極めて高い。格闘ゲームで負ければ「一体自分のプレイの何が問題なのだろう」と勝手にPDCAの「C/分析」をし出すのです。そして「このコマンドが入力できないと相手には勝てないから、トレーニングモードで練習しよう」と次の目標に対するタスクまでも管理し実行するのです。本連載でも何度かキーワードで登場していますが「好きなことは才能」なのです。

車の運転が好きな人はドライバーや車屋さんなどその才能を存分に発揮できる仕事に就くべきです。人と話すことが何より好きな人は営業職や販売職などに就くべきです。しかしそうした取捨選択をしてもなお付いて回るのが「奴隷労働」です。どんなに自分に向いた企業を選んでも、仮に起業をしたとしてもなかなか「奴隷労働」をゼロにはしにくいものです。

そしてこの能率が悪くモチベーションを下げてしまう「奴隷労働」を、いかにして上手くこなすかを体系化したのが「PDCAサイクル」だと言えます。冒頭で話した通りこれは「奴隷の論理」なのです。

嫌な仕事・・・とまでは言わないかもしれませんが、心底好きとは言えない仕事。未来のために今やらなければならないタスク。そういったことを上手にこなし、次のステップに進むための手段が「PDCA」なのです。

次の項目ではPDCAの最も効率的な組み立て方をお教えします。これをきちんと学ぶと「嫌な仕事」でも結果を出せるようになります。是非じっくり読んでみてください。断言できますが「どこにも書いていない内容」です。

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