なぜカメヤ食品は海外でも評価されたのか? ~売り物を変えずに売り先を追加する事例

こんにちは!

売れる仕組み創造ラボ、所長の理央です。

今号の特集は、「なぜカメヤ食品は海外でも評価されたのか?〜売り物を変えずに売り先を追加する事例」です。

考えるだけでは、売り伸ばせません。

動くだけでも同じです。

売れる計画の立て方と、売り伸ばすまでにすべきこと、についてのヒントを、この記事から見つけてください。

■目次

… 1.今週の特集

「なぜカメヤ食品は海外でも評価されたのか?

〜売り物を変えずに売り先を追加する事例」

… 2.ビジネスコラム

「スマホ決済各社の評価」

… 3.著作・イベントのお知らせ

… 4.編集後記



第1特集【なぜカメヤ食品は海外でも評価されたのか?〜売り物を変えずに売り先を追加する事例】

わさびの加工食品のカメヤ食品が、輸出額を2年で約2倍に伸ばしているそうです。

カメヤ食品は、静岡の伊豆のわさびを使っている、本格的なわさび食品の会社で、わさびおろしや、料理に使えるチューブに入ったわさび、わさび漬けなどを生産販売しています。

私は学生時代に4年間静岡にいたのですが、わさび漬けは定食などを食べる時に、結構日常的に出てくる、静岡では毎日のご飯のおとも、といった感じでした。

確かにわさびは、刺身や寿司には欠かせませんし、わさび漬けもに日本酒のおつまみにぴったりで、かまぼこなんかに醤油と合わせてつけても美味しいですよね。

そういったザ・日本の味というイメージなので、このニュースを聞いた時には、それを輸出、しかも欧米へ、というのが意外でした。

KAMEYA WASABIとローマ字で検索してみると、たくさんのホームページやブログなどで紹介されています。

もちろん、カメヤのホームページには英語のページもあり、そこには美味しそうなローストビーフの横に、おろしたわさびが盛ってありました。

考えてみれば、牛肉にわさび醤油をつけて食べると美味しいですし、健康的なイメージもあります。

これまでカメヤは何度も海外展開し、撤退もして、試行錯誤をしたそうですが、JETROのホームページに、カナダに視察に行った時に、ドライブインで売られているのを見て、これはいける、とわさび加工品を、2010年に再度輸出することにしたそうです。

今は海外の小売店と直接取引をしたり、現地の展示会に出展したりと、精力的に動いているとのこと。

国内ではわさびの出荷額も減っているそうですが、欧米では増加しています。

このカメヤの取り組みは、売り物は変えずに、売り先になるターゲット層を変えて、「売る場所を追加して」「売り方を変えた」、ということになります。

マーケティングは、「何を」「誰に」「どうやって」買ってもらうか、を考えじっせんすること。

それぞれ、「売り物、売り先、売り方」ということになります。

売れない問題があったときに、製造業は得のそうですが、売り物を変えるのは大変です。

製品開発にアイディアが必要ですし、実現可能性を高める技術も必要です。

テストマーケティングをやり、仮説を検証し、量産にもっていくまでには多くの予算と時間がかかります。

カメヤは、売り物のわさびは変えずに、欧米の市場を開拓した、つまり売り先を追加したのです。

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