【MBの"超"思考】あなたが結果を出せないのは「自分のために」働いているから



【MBの"超"思考】あなたが結果を出せないのは「自分のために」働いているから



「売上が上がらない・・・」

「結果が出ない・・・」

とボヤく割に解決しようとする行動を取らず、なんとなく日常を過ごしてしまっている。そんなサラリーマンは案外多いのではないでしょうか。

私のサラリーマン時代のアパレルの部下達はここ数年かなり苦労をしている様です。アパレル不況に陥り、大手と通販が台頭し、中小規模のお店の取り組みでは太刀打ちできなくなった昨今・・・市場の9割ほどのブランドがおそらく売上に苦しんでいます。彼らもその波に飲まれて、どんどん下がっていく業績、離れていく顧客を目の当たりにして、いかにしてリカバリするか彼らなりに「必死に」考えている様です。

しかしそんな彼らの苦労をたまに会ってお酒を飲み交わす場などで聞く限り、「本当に必死なのかな・・・」「本当に売上をあげたいと思っているのかな・・・」と疑問を感じてしまうのです。



▼「必死」は「常識」を超えたところにある

私はサラリーマン時代、アパレル通販の社内ベンチャーを立ち上げて大きな成果を残しました。10年以上前の当時、アパレルの通販で大きく結果を出せているところはまだまだ少なく、「洋服はやっぱり実際に着ないと分からないよね」「洋服だけはインターネットで売れないものだ」という認識が業界内外でも一般的でした。ところがご存知の通りわずか10年でその認識は180%ひっくり返ってしまったわけですが。私がそんな常識に反するように通販事業を推し進めたのが10年以上前のこと。

私は大学での専攻が国際経済学、大学を卒業し新卒就職したのはアパレル販売の仕事、通販に必要なPCスキルやノウハウなど何一つ学んでいません。

それでも

「自分がバイイングした良品はもっと世の中に広まって良いはずだ」

「お店で立っていても1日10人から20人くらいしか相手できない。

通販なら1日1万人でも相手できるし、もっと広めることができる。」

と浅はかながら考え、未熟にも通販事業にチャレンジしました。



とにかく私はその時「必死」でした。

まずは店頭にある在庫を全て通販サイトに掲載しなければならないので500型以上ある商品を全て自分で撮影し、自分で商品説明文を書き、自分で採寸し、自分で在庫管理と受注管理を行いました。なにぶんベンチャーだったもので使える予算がなく自分一人で出来るところまでやらねばなりませんでした。

どこぞのブラック企業の如く、休みもなく、過激な残業が続きました。休みの日でも出勤するし家にいても常に通販ノウハウやPCスキルの勉強をしていました。残業は日をまたぐ時も多かった。加えて「売上が見えていない事業に予算は避けない」ことから私の仕事場はゴミ置場のところにあった小さなテーブルで、使っているのは格安ノートパソコンでした。ゴミの臭いが少し気になりながら肩を小さくして日がら1日パソコンを打っていた生活は今でも忘れられません。

私は接客販売の実績が高かったこともあり、私の上司は私に「店頭販売の育成・陣頭指揮」を望んでいた様です。「通販事業をやります」と伝えても却下され私はなんども食い下がったのですが、結局出されたのが「年間~~円を売らなければ店頭に戻ってもらう」という条件でした。

私は短期的に結果を出さなければいけなかった。1年間で目標金額を達成せねばならなかった。しかも私はこの通販事業を推し進めるためになんども大口を叩いて上司にプレゼンしている。周りのスタッフにも「店頭スタッフが一人抜ける」ことで大きな迷惑をかけてしまっている。これでもし失敗をしたら・・・「やっぱりダメだったじゃないか」「人に迷惑かけて・・・」「MBは自分勝手でワガママ」などのレッテルが貼られてしまう。出世もしにくくなり、将来も陰ってしまうかもしれない、そんな危機の中、私はとにかく「必死」で生きていました。

「必死」とはそもそもどんな状態でしょうか。私は「優先順位が他の何よりも高い状態」を「必死」だと定義しています。例えば船が沈み生命の危機を感じた時に、「助けて!!」と誰もが声を上げ周りに救助を求めるでしょう。「迷惑なんじゃないかな・・・」「皆他人より自分のことで一杯だから悪いな・・・」なんて気遣いや常識を気にする人など誰もいないはずです。そんなことよりも生命の危機から逃れる方が優先順位が高いわけですから、「助けて!!」と叫ぶし、もう一人乗ったら沈むかもしれない流木に掴みかかるわけです。

あまり例えが綺麗ではありませんが、この時の私はまさに「必死」な状態でした。

「通販で売上をとる」というノウハウがまるで無いのでまず勉強をしました。

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