こんにちは!
売れる仕組み創造ラボ、所長の理央です。
今号の特集は、「ダークストアに学ぶ中小企業の、スーパーニッチの探し方」です。
値引き、安売りをしないためには、何をすればいいのか?
原点に戻って考えていきましょう。
■目次
… 1.第1特集:マーケティング・ラボ
「ダークストアに学ぶ中小企業の、スーパーニッチの探し方」
… 2.ビジネスコラム:おすすめビジネス書
「人類が進化する未来」
… 3.著作・イベントのお知らせ
… 4.編集後記
第1特集
【ダークストアに学ぶ中小企業の、スーパーニッチの探し方】
このところ、ダークストアが話題になっています。
ダークストアとは、消費者が買いに行くような、一般的なお店ではなく、インターネットで注文を受けて、生鮮食品や食料品を扱う、宅配専門のスーパーのことを指します。
小売業なのですが、実際に直接買える店を持つのではなく、スマホで注文を受けてから、品揃えをして、配達します。
このダークストアという名前は、実店舗がなく、どこにあるのか分からない、という、見えない“ダークな”ストア、というところから来ているそうです。
もともと、欧米や中国では人気があって、急成長しているとのことですが、日本で、東京渋谷でオニゴー(Oni-Go)、という会社がこのダークストアのサービスを始めました。
この会社のホームページを見てみると、「10分で届く宅配スーパー」とあります。
そして何より面白いのが、会社案内のところに、「Qコマース事業」すなわち、クイックコマース事業を展開しています、とある点です。
具体的には、生鮮食品、食料品のモバイルオーダー、プラス 即時配送サービスと説明してありますが、インターネット通販を表すEコマースではなく、すぐに宅配します、という意味での、「クイックコマース」事業です、と、自社を定義しています。
コロナで外出もままならない、なるべく外に出たくない、届けてほしい、という需要が増えてきている中で、ウーバーイーツのようなデリバリーアプリは、かなり浸透してきました。
食品スーパーの宅配については、日本でも西友やイトーヨーカ堂などは、ネットで注文することはできます。
このオニゴーの特徴は、「10分で届ける」とうたっていることです。
まだサービスできる地域は限られているようで、私のオフィスがある四谷のあたりはサービス外だそうですが、メールアドレスを登録しておけば、サービスが開始されたら連絡が来る、とのことなので、やはり10分で届けるということにこだわっています。
多くの宅配スーパーは、夕方を過ぎ他注文は翌日配送となるため、便利さは格別です。
自宅で忙しく仕事をしている時に、ぱぱっとスマホで注文できれば、少しくらい高くても、いいから届けてほしい、と思う人も多いでしょう。
また、私も料理をやるのでわかるのですが、作り始めてから「あ、玉ねぎ買い忘れた」などという時にはとても便利でしょうし、「あと牛肉さえあれば青椒肉絲ができるのに」というような時は、頼みたくなります。
アプリによると、「商品は実店舗とほぼ同じ価格を実現しております。オニゴーの配達料は、お買い上げの金額に関係なく、一律300円です」とあります。
サービスの提供場所や、10分で届けることをうたっていること、そしてこの配送料を見ても、送料の300円の負担よりも、「時間を大切にする」「時間を買いたい」「手間をかけたくない」という層を、ターゲットにしています。
加えて、営業時間が午前10時から午後10時までと長いこと、さらに定休日がないということで、注文後はアプリの中でのチャットで、お届け状況を連絡します、とのことなので、かなり便利なサービスを実現しています。
人口が密集している地域でこれから広がりそうなサービスと言えます。