なぜロレアルは、ブランドとして 優良顧客にメッセージを発信するようにしたのか?

こんにちは!

売れる仕組み創造ラボ、所長の理央です。

今号の特集は、「なぜロレアルは、ブランドとして優良顧客にメッセージを発信するようにしたのか?」です。

今まで美容部員がやっていたことを、会社として発信するようにしたロレアル。

単なる、DMやメールマガジンの発行ではなく、会社としての取り組みです。

その背景にあるコンセプトは?

投資対効果をどう考えるのか、について、ロレアルの事例から考えていきます。

それでは最後まで読んでください。

■目次

… 1.第1特集:マーケティング・ラボ

「なぜロレアルは、ブランドとして優良顧客にメッセージを発信するようにしたのか?」

… 2.ビジネスコラム:

「コモディティをリピートさせるには〜徳島すだちの戦略」

… 3.著作・イベントのお知らせ

… 4.編集後記

第1特集

【なぜロレアルは、ブランドとして優良顧客にメッセージを発信するようにしたのか?】

ロレアルの業績が好調です。

ロレアルは世界でも最大級の化粧品会社で、「ランコム」、「メイベリン」「キールズ」、などといった有名ブランドを多く抱える大企業です。

2021年の上半期は、昨年対比で増収増益。

2019年と比較しても増えているので、コロナ前の水準に戻ったということです。

その日本ロレアルがここのところ、化粧品を購入した顧客のスマートフォンに、ランコムや、キールズといったブランドからのメールを、定期的に届けるようにしたそうです。

海外の高級ブランドからお客様へのコミュニケーションは、やはりイメージを植え付けるための、洗練されたテレビCMや、ファッション雑誌でのブランド訴求の広告が中心でした。

そして、ブランドのイメージが自分にマッチする、と感じる顧客層が、デパートの1階にある化粧品売り場に来て、専門の美容部員の方に、コンサルティングを受けつつ購入する、いわゆる対面での販売への誘導が一般的でした。

実際に、日本ロレアルでもこれまでは、現場の美容部員の判断で、このようにメールや手紙を送っていたそうですが、これからはランコムとかキールといった、ブランドからのメッセージを、顧客に送るようにしたそうです。

日経新聞によると、ロレアルでは、「これまでの製品中心の考え方から、顧客を中心に考えていく方向に転換した」とのこと。

化粧品に限らず、製造業の場合、どうしても特別に差別化されたものを作りたい、という考えから、製品をいかに良くしていこうかと考えます。

これはとても正しいことなのですが、同時にお客様に買ってもらえなければ、どんなにいい製品を作っても、ビジネスとして成り立ちません。

今はロレアルのように、お客様のことを、より深く考えて、欲しいと感じてもらうようにしよう、という動きをする企業が増えてきています。

今回ロレアルは、1人のお客様が最初に買ってもらって、ずっと買い続けてもらい終わるまでの間に、どの程度の収益が上がるかを示す、「お客様の生涯価値=ライフタイムバリュー」を重視するとしています。

具体的には、「買ってもらえる期間、1回あたりの単価、購入の回数」の3つの掛け算で計算します。

ここに、広告や販売促進費などのコストも計算に入れて、その事業やブランドの収益性を評価します。

商売として、お客様が一度だけの購入ではなく、ある程度の長い目で見て、リピートで買ってくれることを、考慮に入れているのです。

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